Tsunami Times
復帰
Wi-Fiが使えて手元にMacにiPhoneがある状態では、限られてはいたとしても自ずと出来る仕事があったり、SNSを必要以上に徘徊したり、思ったほどは暇ではなかった入院生活だった。ま、しかし、この仕事を始めてこの方これだけ休んだのは初めてのこと。
その間、少しは本も読んだ。このまま放っておけばしばらくは積読となったかもしれない結構な文字量の「The History of Lure Fishing」は読了出来て爽快。それに何十年来の懸案事項だった「路上」を読破したことは、ひょっとしたら今後の人生にさえ影響を与えかねないと思う。
久しぶりに映画だって観た。「ドライブ・マイ・カー」「ブルーノートレコード ジャズを超えて」「グリーンブック」「バスターのバラード」「ジャンゴ」「メッセージ」・・・。「パターソン」ではかつてのモノクロシリーズほどにはインパクトはなかったものの、久しぶりにジム・ジャームッシュ節を垣間見た気がした。デヴィッド・リンチがその昔監督、自身は「残念な結果」と公言する「DUNE」は、ドゥニ・ヴィルヌーブ(「メッセージ」の監督でもある)によって再度映像化されてこれがなかなか良かった。続編が楽しみ。
というわけで、放っておけばえらいことになったであろう病気のおかげで図らずもリフレッシュした元木には違いない。なんせ気づいた時には水が溜まって、炎症を起こしていて、さらには化膿していた右肺なので、もちろん完治したわけではないにせよ、二週間余りの静養を経てひとまずは本日より本格的に仕事に復帰です。ご心配いただいた皆さん、ご迷惑をおかけした皆さんには心より感謝します。
目下山積みの仕事に恐れおののいているところ。ひとつひとつ着実に片付けていく他はないですね。
それにしても、普段のように車で音楽を鳴らした時に感じたあのありがたみは一生忘れないと思う。久しぶりに息子を両手で抱き寄せた時のことはさておいて。
今日事務所で鳴ったのはマッドリブ。果たしてブルーノートの全ての音源を手中にした時に気分やいかに?とこれを聞くたび思う。
23/02/13