Tsunami Times

  • 夜明け

     また一日が始まることを教えてくれるからだろうか、朝焼けがちょっとした楽しみな初めての入院六日目。生駒山の山の端が今朝もオレンジに染まった。やがてオレンジは失せて、しばらく後に雲の隙間から太陽が顔を出すと、周囲が今度は薄オレンジに染まる。今日は曇り。

     トム・ヴァーレインが亡くなった。ジェフ・ベック、そして高橋幸宏、さらにはデヴィッド・クロスビーの時とは明らかに違ったものを感じた。

     後者の場合もショックには違いない。ジェフ・ベックは先に書いた通り。高橋幸宏のYMOは高校の頃まさにリアルタイムで、田舎の街にも猛威を振るう嵐のようなものだった。しかし、田舎の床屋なんかには影響がおよぶわけもなかったから、自分でチャレンジしたテクノカットは完全に失敗だった。

     デヴィッド・クロスビーのCSNYは大学時代に先輩がコピーしていたのが印象的でそれ以来のファン。ニール・ヤングが好きになったのはその少し後だったか。つい最近のジャンボリーでは、ニール・ヤングの曲でCSNYでも演っていたOnly Love Can Break Your Heart(ちなみにこの曲は高橋幸宏もカバーしてた)を歌ったし、何年か前にも歌った。もう少し前のジャンボリーでは同じくニール・ヤング作のHelplessやOhioも歌った。

     ジェフ・ベック、そして高橋幸宏、さらにはデヴィッド・クロスビーの三者はほとんど俺の青春。ところがトム・ヴァーレインの場合は性格が違っていて、彼がボーカル&ギターのテレヴィジョンというバンドを聴くようになったのは二十台も後半だったと思う。レンタルCD屋の中古コーナーでいわゆるレンタル落ちを買ったのが最初。この頃一緒にバンドをやっていた5歳ほど上のボーカル&ギターの口から彼の名前とバンドの名前が良く出るのでなんとなく。この時はさほどピンと来なかった。買ったCDが1stのMarquee Moonでなく2ndのAdventure だったからかもしれない。もちろん今じゃ2ndだって1stと遜色なく好きなのだけれど。

     例によって元木がテレヴィジョンを理解するまでには時間がかかった。何をきっかけにどうなったのかまるで覚えはないのだけれど、テレヴィジョンを聴いてゾクゾクし始めたのはおそらく四十前後ではなかったか。今じゃどうしてこれを理解出来なかったのかが理解出来ない。ヒリヒリとして硬質で、秀麗にして明晰、クールなのに極めてホット、そして尖っていた。パンクとして括るにはあまりにはみ出ていると思った。

     最近だとディランの映画のサントラで意気軒昂なところが垣間見えて嬉しかった。またなんかやってくれるのではないかと密かに思っていたから、その辺りの期待値が俺の中では他の3人とは違う。73という年齢自体もだけれど、そう言う意味でも早過ぎるなあ。

     今日も暇にまかせて前置きが長い。さて、本題。

     今週末のフィッシングショー(元木は欠席ですが)には限定アイテムあり。3年の空白を挟んでTsunami LuresはLESS is MOREと恒例のコラボレーション。お互い面倒なので近場で済ませてしまっている感はなくはないけれど、それはそれで阿吽の呼吸ということもある。

     まずはLESS is MOREのモルディンプチロッジアR(他人のブランドのネーミングのなんとややこしいことよ)をTsunami Luresが料理。エディプロップ(スニップトーン)をフロントに、リアにピックフラップを装着したフロントスウィッシャーです。

     そもそも高橋からはWスウィッシャーでという提案だったのだけれど、うちのオリジナルのプロップはどれを装着してもフィットせず、ウェイトを入れたいけれど入れられず、試行錯誤の末に落ち着いたのがこの仕様。と言うわけで名前は変わってモルディンプチロッジアFS。

     カラーは先に紹介のアマガエルと同じくBloody Head [BH]とTobacco Sunburst [TSB]。サイズ感はモルディンプチロッジアの方が多少ボリュームがあるものの、いずれも可愛らしいサイズなので、お揃いで持っておくのも一興かと。

     そしてLESS is MOREはそのアマガエルDBをアレンジ。どうしたものかと高橋が頭を悩ませた結果、出来上がったのがアマガエルのフロントスウィシャー。プロップはLESS is MOREのオリジナルです。うちにはほぼフロントスウィシャーのラインナップがないと言ってよく、これは持っておくと重宝してしまうかも。

     カラーリングはこれがLESS is MOREのスタンダードだそうです。カエルもアマガエルもそうだけど、カラーリングが悩ましい。それは実は元木自身も同じ。なんてなんてったって形状がカエルなので、違うものを塗ってしまうと違和感がある。そこらへん、うまくまとめてくれたようです。

     そして今回急遽追加したのがこの二つ、Mighty Arrowzinho DPとNiva Rant DP [Rant Prop]のLESS is MOREペイント。これはなんとなくウサギ、もうまさしく干支カラーと言ってもいいのかも。半ツヤ仕上げのスノーホワイトベース、レッドアイ&テールカラー。

     以上、昨日ご紹介したアマガエルDB Bloody Head [BH] Tobacco Sunburst [TSB]、Sweepy J DP Bloody Head [BH] Vintage Clear [VCL]を含め、ご予約は行きつけの釣具店にてお早めにどうぞ。特にモルディンプチロッジアFSとアマガエルDB フロントスウィシャーは締切がフィシングショーの期間中(2/3~5)なのでお店には今週木曜日くらいまでを目処にお願いします。行きつけの釣具屋さんがないとか、どこで予約していいのかわからない方は相談に乗ります。メール下さいませ。

     それからフィッシングショーのもう一つの目玉がこれ、あのsumlures(サムルアーズ)とのコラボレーションをUOYA内sumluresブースと同じくUOYA内Tsunmai Luresブースに展示します。元木もご多分に漏れず、その昔はサミーに随分お世話になった口だから実はこのコラボには感慨もひとしお。当時、こんなことが起ころうとは夢にも思っていなかった。sumluresの創始者サム山岡さんの息子氏に問屋の受注会を経て仲良くさせていただいており、彼が去年の夏のイベンントに来てくれ、久しぶりに会った時に話が出たもの。

     ひょっとすると今じゃサミーと言ってピンと来ない人もいるのかもしれないのでちょっと説明。当時一般に出回っていたのはラッキークラフトのサミーで、これは実はサム山岡さんのファットサムを元にプラ化し量産したものなんです。ちなみにその頃ラッキークラフトでその仕事を担ったのが、つい先だってジャッカルを退社したあの加藤誠司氏。

     今回ベースとなっているのはフランクサム。これにTsunami Luresの代表的カラーを3種塗ってみました。サイズがうちの最小クラスのアマガエルやSonic Vitazinhoよりもさらに小さく、ここにちょっとした苦労が。元木の場合、プラグのブランクに直接ペンで絵を描き込み、熱することと掃除機で吸引することでプラグ型に整形した塩ビ板にこれを写し取り、それをデザインカッターで切り抜いたテンプレートをブランクに当ててエアブラシで色を吹く。ブランクが小さいが故に絵のパーツパーツが小さくなって、描く作業もそうなのだけれど、テンプレートを切り抜くことに四苦八苦。数カ所切り傷を作った。

     ただこのコラボ、ひとまずは参考展示で製品化の時期は未定です。早く製品化出来るといいのだけれど。

     そうそう、前回よりこのブログ、User’s Galleryと同じようにコメント出来るよう仕様変更してみました。何なりと書き込んでみて下さい。もちろん質問もどうぞ。

     

    「夜明け」への7件のフィードバック

    1. 宮元玄樹 より:

      入院されたとsnsで知り、心配しておりました。

      綺麗な朝の景色ですね(^^)

      レスイズモアのコラボかっこいいーーーーーーーー!!

      1. Masami Motoki より:

        まだ入院してますが、だんだん良くなって来ました。ご心配ありがとう。

    2. グランデ小川 より:

      その前置きをまったり読んで楽しんでいる者もいますんで、引き続きお願いしますw

      「夜明け」のタイトルにグッと来るものを感じて、前回のブログを読んだ時にもしましたがエルサルトで撮った夜明けの写真なんかを見返したりしました。

      サミーと久々に聞いてまたもや「夜明け」に似た感情が湧きました。あの頃にサミーを使って抱いた単純明快な釣果への期待や不安は、今もって夜明けを向かえて感じる感覚ににて心が揺れ動きますね。

      1. Masami Motoki より:

        文学的〜?!夜明けにサミーを感じる?それともサミーに夜明けを感じる?両方か。

    3. 宮元玄樹 より:

      まだ入院中でしたか。

      今日は節分!節分に願い事していいんか知らんけど

      元木さんの全回復と津波ルアーでniceなバスを取れるように
      無言で恵方巻きでも食べときますわ(^^)

      1. Masami Motoki より:

        ありがとう!

    4. グランデ小川 より:

      両方と言う事で♪
      あの何とも言えない感覚はいつまでも忘れず持っていたいもんです(^-^)

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