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  • 釣れなかったご報告です

    22/02/09 ミリメーター松澤&しのちゃん

    こんにちは。

    一昨日はお伝えしましたとおり約1か月ぶり、今年初の亀山ダムへに行ってまい
    りました。
    前日にお受け取りさせていただきましたカラベラビーバーに私も篠田さんも一気
    にテンションが上がり、また年末年始から続いていた忙しさが少し落ち着いたタ
    イミングでもありましたため、仕事を休んでの釣りを決行することにしたのでし
    た。
    カラベラビーバーをお作りいただけるとなった際は、こちらは実釣には使用せず
    シンボルとして部屋に奉ろうかとも思いました。
    しかし届いた実物を見た瞬間に、「これで釣りたい」(というか投げてみたい、
    泳がせてみたい)という衝動に駆られた次第でした。

    そんな訳でその日は早朝4時半に家を出て6時半にいつものボート屋さんに到着、
    実際の気温はそれなりに低いはずですが久しぶりに亀山に来ることができた喜び
    からか寒さはほとんど感じられず、ご挨拶もそこそこに出船の準備を整えました。
    この段階で舟は我々の1艇のみ、今まではどんなにすいていても2~3艇は出て
    いたので、このような状況は初めてのことであり少し驚きました。

    7時となり釣りを開始、ルアーはやはり赤いカラベラビーバーを選択しました。
    さっそくキャストしてリトリーブすれば相変わらずの釣れそうな動き、カラベラ
    模様は妖しく湖面に踊り、本当に今にも魚が水中から飛び出してくるような気が
    してきたのでした。

    久しぶりの湖は秋以降の超満水から少し水位が下がりオーバーハングと水面の間
    にはちょうど良い隙間が発生、他にボートもおらず、非常に釣りがしやすい状況
    でした。
    満水の時期には木々にルアーをひっかけまくり、またボートが多いためポジショ
    ンにも常に気を使うなど苦労をしていましたので、「これがもっと良い季節だっ
    たらな..」などとも一瞬思いましたが、すぐに「いや、いつも良い季節であり良
    い日なのだ、今日は今日の釣りを楽しむだけで良いのだ」と思い直し、冬ならで
    はの静けさとクリアな空気を感じながらボートを進めました。

    主要なポイントを一巡しましたがさすがに何も起こらず昼近くとなり、湖上にあ
    り身体も冷えてきたので昼食のカップヌードルを食そうということになりました。
    前回の釣行時には長年愛用してきたJET BOILが湯沸し中に突如炎上し、
    あわや爆発かという緊迫した状況となったのでした。
    しかし派手に燃えているため手で持つことができず、とっさにクニペックスでつ
    かみ湖に浸してやっと消化、引き上げたそれは樹脂部分が溶けて崩れた無残な姿
    となり、当然使用不能となったのでした。
    この日はこの炎上事件によりお湯を沸かすことができなくなったため、仕方なく
    水筒に入れて持参していた白湯にてカップヌードルを作ってみたのですが…
    やはりカップ麺というものは熱湯でないと食料として一人前には仕上がらないこ
    とを改めて認識することとなりました。
    (それでも、長年お世話になったJET BOILの供養と思ってがんばって
    最後まで食べましたが..)

    今回は別のJET BOILを持参、無事に熱湯を沸かすことができ、
    日常では決して味わうことのできない世にも美味なる真冬のカップヌードルをい
    ただくことができました。
    寒さが厳しくなればなるほどにその美味しさに魔法がかかるカップヌードルとコー
    ヒー、それは冷えた体に沁みわたり気力もまたみなぎってまいります。
    「これを味わうことができるだけでも釣りに来た甲斐がありますよね」と、食後
    にタバコを喫しつつ篠田さんは言うのでした。

    その後はいつものように音楽や釣りの話などで盛り上がりつつ、湖面がせっかく
    空いているからということで少し遠くのポイントや未知のポイントなどを巡り、
    それなりに真剣に釣りを行いました。
    そうこうしているうち例によりあっという間に時は過ぎて下船時間に近くなった
    ため、いつも最後に訪れるボート屋近くの通称ミリメーターワンドに入りました。
    実績のある通称篠田岬などを攻めるも反応はなく、いよいよ終了の時間は迫りま
    す。
    そこで篠田さんがキャストしていたカラベラビーバーが着水した瞬間に魚が水を
    割るような音がしたのです。
    よく見ていなかった私は驚き「バイトっすか?」と聞くと、「いや、ルアーにびっ
    くりした鯉、ですな」とのお答えでした。
    魚の反応は一日を通じてこの一回だけ、他に魚類の姿を目にすることもなく、こ
    の日の釣りは静かに終了となりました。

    ボート屋さんに戻れば他に舟の姿はなくやはりこの日の出艇は我々のみであった
    模様、ボート屋の方は暖かく我々を迎えてくださるのでした。
    桟橋はいつもの慌ただしさとは異なり実にのどかな雰囲気で、方付けをしながら
    ボート屋の方と珍しく、そして10年以上越しに初めて少し長めに会話をするこ
    とができました。
    その中でこの時期における魚の動きの傾向や春先への対し方などもお教えいただ
    き、勉強になったと同時になんとはなく親交も深まりました。
    些細なことではありますが、こんな出来事もこの季節の釣りだからこその収穫、
    魚を釣ることこそはできませんでしたが、とても良い気分で釣りを終えることが
    できました。

    帰りはこの地の道の駅にて名物であるブランド苺を購入、帰宅後に息子に与える
    と、いつもはその年頃から割と反抗的である彼が素直に喜ぶ、というおまけがつ
    いたのでした。
    篠田さんに影響を受けての真冬の釣り、そこにはこの季節ならではの意義があり、
    そしてその楽しさは地味ながらハイシーズンの釣りと同等かそれ以上であること
    を改めて感じた次第でした。
    今後もなるべくフィールドに赴き、冬の1匹を釣り上げるべく引き続き取り組み
    たいと考えております。

    「釣れなかったご報告です」への1件のフィードバック

    1. Masami Motoki より:

      釣れなくてもやっぱりいいレポートですね。真冬に釣りに行くのもいいもんだ、って思います。JET BOILのくだりなんかではクスッと笑ってしまったりして。
      赤いカラベラを見て、飾るのではなく、「これで釣ってみたい」ってのもいい。それこそはルアーフィッシングの初期衝動、そして原点ではないかと。

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