Tsunami Times

  • Working Class Hero

    玉越御大メキシコを釣るの図

     一生忘れることのないであろう場面がある。例えばメキシコ遠征の2日目午後の撮影時、後にキーポイントともなる岬で元木が7lbくらいのをキャッチした後、玉越御大が同じ岬に挑むあの姿は、俺の脳裏に焼き付いて離れない。

     1日目、2日目と、ご自身もおっしゃるように、御大は大いに戸惑っていた。いつもの調子で、と言うか、思ったようにこの季節のこのフィールドはトップウォーターにどうやら向いていて状況がいいということも手伝ってか、ポンポンと釣果を上げる明石や俺にペースを掻き乱されてしまったのだと思う。御大にとっては初めてのしかも海外のフィールドであるわけだから無理もないが、伝説のプラッガーとでも言うべきあの玉越さんがである。

     いくらかは予想していたことだったけれど、いったいこの先撮影はどうなるのか?という不安はなきにしもあらず。その思いは本人でさえ同じだったろうと思う。そんな俺の思いを背中にしょって、そして岬の沖のボートから構えるカメラからも同じ思いを浴びつつ、キャストする姿が冒頭の写真。

     もちろん、重過ぎるとも思える期待通り、この後の御大は見事にメキシコのフィールドにアジャストし、素晴らしい釣果をものにする。去年の5月のことである。今となってはもう夢のような出来事。それを間近で見たということ、そしてアテンドしたということは今じゃ俺の宝だ。

     そんな一部始終をぜひともお見せしたい、とのコンセプトのもと、我々自身の手で製作されたDVD「LEYENDA EN VAMONOS (レジェンダ・エン・バモノス)」がもうすぐリリースになる。間違いなくプラッガー必須の映像。ご予約締め切りは本日です。

    Sonicmaster Alternative AT-2600 / TSB

     さて、Sonicmaster Alternative AT-2600は週末に遂にHEAD HUNTERSへと出荷!既にお手元に届いた人もいるかもしれない。ひとまずはそれぞれのワードローブに加わったこいつを、それぞれの思い入れで眺めることが、酒の肴にでもなる(俺は下戸ですが)のなら幸い。そしてもちろんフィールドで存分にスタイルを主張していただきたいもの。

     いやはや、今回は本当に苦労しました。五十鈴工業でいうところのモデル420のカスタムに取り組むのが初めてだったということもあったし、自身で塗ったということもあったし、いつもお願いする業者に今回は丁重にお断りされたり、ハンドルを磨いてくれる業者探しに手間取ったり・・・なんだかんだととにかく大変だった。そんなわけで、手元に残した2台のAlternativeにも、今まで以上に深く感慨が刻まれている。

     そんな苦心惨憺の産物=Sonicmasterは、俺のライフスタイルそのものと言ってしまってもいいのかもしれない。

     ライフスタイルと言うと、このところの俺のスタイルコンセプトはワーキングクラス、あるいはブルーカラー、あるいはくたびれたプレッピーかな。そんな風に思ってちょいと写真に収めてみた。アウトドアブランドものももちろん着るにしろ、ここ最近は特にアメリカンな古着にオリジナルを混ぜるのが主流。これって今に始まった事ではなく、もうおおよそ40年ほどはそのまんまで、今また自分のワードローブをひっくり返して着てみるのが気分なのだ。

     ヴィンテージのランチコートにブッシュパンツ、ネルシャツ、フリースのパーカ、モカシンのブーツ、ピーコート、ミリタリーパンツ、レッドウィング、スウェットパーカ、スウェットパンツ、マウンテンパーカ(シェラではなくてウールリッチのやつ。先日の新年会にこれを着た人が二人もいて、「あっ、それ、俺も持ってたな」と思って引っ張り出してみた)・・・。どれも高価なものではないし、古着だからくたびれてはいるけれど、こういうのが好きなのは昔から変わらないし、それを今また見直しているところ。

     うちのオリジナルのアパレルなんかはこういうところから発想するもで、件の20thコーチJKも20thのスウェットパーカも、そしてワッペンも例外ではない。ワッペンはそんなウェアをカスタムするにはうってつけだし、そうでないウェアだってそう見えてしまうツールともなる。

     ご覧のバッグはオリジナルワッペンを付けてこのところ愛用しているサンプル。ワッペンの仕様は異なると思うけれど、同じようにオリジナルワッペン付きの何種類かのバッグを近々受注しようと考えているところなのでどうかお楽しみに。もちろんワッペン単体でも好評発売中。

     そんなこんなで今日はWorking Class Heroを聴いてみる。

    ワーキングクラスと言えばこれしかない。我々の世代には。
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