Tsunami Times
SukiyakiとYabusame
現状所有のロッドでは1 oz オーバーのプラグをキャストする際に振り回されてコントロールしにくいのでTsunami Luresのロッドを検討しています。
メインに使用するルアーは、ライブリー、ダーター、羽モノなど。ジョンボートもしくはカヤックにてリザーバーと琵琶湖をメインフィールドにしています。
ロッドの好みはグラスの粘るようなアクションが好きで、ティップだけが柔らかいのは苦手です。かと言って、ベナベナのスローテーパーではなく、もっちりした硬めが好みです。———————
と言うような概要のご質問メールをいただきました。YabusameとSukiyaki 56Mで迷っているそうなので、Sukiyaki 56Mを迷わずお勧め。ルアーの種類とフィールド、それからボートの種類を鑑みて、オールマイティーに使えるのは間違いなくSukiyaki 56Mでしょう。
「1 oz オーバーのプラグをキャストする際に振り回されてコントロールしにくい」という部分もその決め手。ここが非常に大事。質問した方はここに気づいているのだけれど、巷の柔らか過ぎるロッドで気づかずに無理をしている人も相当数いると思っている。グラスとカーボンの良いとこどりのSukiyakiのようなコンポジットを使ったことがない人がこれを使うと目から鱗の可能性あり。長年トップウォーターをやっていてSukiyakiも使っているデンさんのような人でもSukiyaki 56Mの使用感に驚いたほどですから。キャストからアクション、魚とのやり取りまでの心地良さを高い次元で実現する、というSukiyakiのコピーは伊達ではないのです。
ロッドの好みからするとYabusameも一見するとばっちりハマる。例えばルアーのメインがペンシルで、フィールドがリザーバーメインならYabusameを勧めるところ。メインのルアーがそうでなく、ライブリーや羽モノのただ引き、あるいはダーターのある程度強めのアクションがメインとなると話は違って来る。フィールドに琵琶湖があることもYabusameではなくSukiyaki 56Mを勧める理由。ここのウィードはかなりの曲者で、これをグラスロッドで捌くのは個人的にはあまりお勧めしない。Yabusameはグラスとしては、いわゆる「ゆるゆるポトン」の王道では決してなく、スローだとも言い難い。しっかりと腰はあるもののグラス特有のフィーリングを残した非常に稀有で現代的なグラスロッドと言っていいと思う。このフィーリングは低弾性カーボンでもコンポジットでも到底表現し得ないから、これを味わうには意味がある。それにはこのヴィンテージのような心地良さに、新たな可能性と現代的な実用性を兼ね備える、しなやかでたおやかなフィーリングのYabusameはうってつけ。
万が一持っていないなんてことになれば、在庫がどこかにあるうちに(ちなみにうちには在庫なし)買っておいて損はなし。Sukiyaki 56Mは出たばかりで、まだ在庫はあるので。
20年前ならYabusameをオールマイティと言ったし、実際何にでも、どこへ行くにもこれだった。だからもちろん今もそれは可能だし、今もフィールドに持ち出すこともある。でも、現代的トップウォーターを考えた結果というか、自然とTsunami Lures的に進化した結果がSukiyakiやModernoで、そうすると自ずと出番は以前より減ってしまっているのは元木の場合。でも、Yabusameを知っていただくこと、実際に使ってみていただくことは、基本としては大事だと今も思っていることに変わりはなく、だからTsunami Luresはこれを大切にしている。さて、先日のTimesに載せたNivaソルトヴァージョンが傷だらけで帰還。こんなものであんなものが釣れる、そんな夢をいっぱいに湛えた表情に見えるのは気のせいだろうか。
いろいろと難しい部分はあるにしても、One OceanヨーイチがチューニングしたこのNivaをなんとか形にしたいですね。蔓延る常識に左右されず、そこにチャレンジする、そんなルアーになれば。
それにこれを携えて俺自身が数年ぶりにあの島に行けるのかどうか、そっちもどうにか実現したいもの。石垣から向かう船で久しぶりにあの島を臨んだら、こりゃ本当に泣けるかもね。
行きたいところには行っておかないとなあ。自身の画像見てると、俺も歳取ったもんだなあと、この頃実感するし。なんてことはさておき、Nordic Sweat Parka & Pantsのご予約締め切りは明日。そもそもカラーとサイズによっては欠品もあってご迷惑をおかけしているというのに受注は堅調です。
気にかかっている人は忘れないうちにご予約をお勧めします。なにせ時期が時期だけに、たくさんは在庫しづらいですから。
昨夜は知人のカワハラ君から無言(?)でリンクのみの「聴け」とばかりのメッセージ。見れば、こりゃトミー・ゲレロの新譜らしい。もちろん聴きますとも。
今作もご機嫌です。これぞトミー節。いろいろなアプローチを見せる彼だけれど、ギターを主体にレイドバックするこういうミクスチャーが彼の真骨頂だと元木は思う。古き良きに通じてはいるけれど、彼なりの進化がある、それをより推し進めたアルバム。
21/02/03