Tsunami Times

  • Stop Making Sense

    彼のコメントはこちら

     ジミー・カーターがコットンコーデル社を訪れたことを記念して作られたというのが、いちばんもっともらしく、おそらくは正しいと思う。Django P DB HEADZ Limitedの原型のそのコットンコーデル社のプレッツというプラグがピーナッツを模して作られているのは、カーター元大統領がピーナッツ栽培で成功した人であることから。そしてリップに歯が描かれているのは、綺麗な歯が彼のトレードマークだった(一説には「出っ歯だったから」ともあるのだけれど、どうしても俺には彼が出っ歯であるようには見えないのですが・・・。それなら俺の方がよっぽど出っ歯だという自信がある)からなのだそう。ルアーという文化がアメリカに根付いていることを窺わせる逸話だ。

     Django P DBはそういえばピーナッツっぽいシェイプ。加えてプラスチックのリップが付いているから、これはもうプレッツのパロディにはうってつけ。アイデアは秀逸だ。ま、でも、作る方は結構な苦労を強いられた。それだけに喜んでいただいているのは嬉しい限り。

     ただ、気に入ってもらえたからとは言え、いきなり大坪君と伊東さんの2人で5本釣ってしまうとはお見事という他はない。「早めのリトリーブにも遅めのリトリーブにも反応良し、さらにはノーマルスピード、落ちパク、首振りまで全てのパターンで」とあるから、台風前のフィールドということもあいまって、全てが「ハマった」ということか。昨日も書いたように、このDjango P DB、まさにオールマイティではある。

     それにしてもリリース以来連日のDjango P DBのこの釣果、「最高のルックスにして最強のルアー」はあながち言い過ぎではないかも。

    Stop Making Sense: Special New Edition (1984 Film)

     田舎に帰省することを中止した台風前の事務所で少々音量を上げてトーキングヘッズ。それにしてもガンガン暑いのに風が異様に強いというのはどうも不気味で、なんだかこのバンドの狂気の部分とシンクロしないでもない。このライブは素晴らしいし、バンドは最高にかっこいいのだけれど、センスの良さの裏にはいつもちょっとした狂気が宿っていると思うのは決して元木だけではないはず。

     アルバムタイトルの「Stop Making Sense」にもそういうデヴィッド・バーンのスマートさとクレイジーさが現れていると思う。ただかつてこれの納得のいく和訳にはお目にかかったことがない。「意味あることを止めろ」「意味を求めることなんて、やめてしまえ」・・・どれも間違いではないとは思うものの、いまいちしっくり来ないでいるのです。誰かこのもやもやを解決していただけると嬉しいのだけれど。

     意味がないと言えば、ピーナッツ型のボディに歯を描いたリップのプラグや、ピックのリップのプラグで魚を釣ることだって、とっても馬鹿馬鹿しいことで、これに大した意味があるとは到底思えない。でも、ぼくらトップウォータープラッガーって、こういう意味がないことこそ素晴らしいってことを、理屈ではなくわかってしまっている人種なんだと思うんです。大して意味がないと思えることをぼくらは止められない。決して止めない。

    追記!

    ハンドレッドJr.君も期待に応えるの図。風のためボートはあきらめるも陸っぱりにて、Django P DBフィッシュ。末恐ろしい少年だ。

一覧へ戻る