Tsunami Times

  • Photo Grand Prix 2022

     キース・ジャレットの曲にTsunamiというのがあって、今はそれを聴きながら。15分はある長尺のインプロビゼイションなので、おそらくは2度と演奏されない曲かと思う。20年ほど前に東京で演奏されたそれは、彼のリリカルな側面とはまた対極の鬼気迫る魂を宿している。ま、平たく言うと、なんだか凄い。

     さて、いよいよフォトグランプリの結果発表です。

    グランプリ ハッピー師匠 BIMBE改 62 cm

    Photo Grand Prix 2022 結果発表(敬称略)

    グランプリ ハッピー師匠 BIMBE改 62 cm

     グランプリは、愛媛の野池で、しかも陸っぱりでロクマルをキャッチした、中越君改めハッピー師匠です。ちなみにご存じの通り前年のグランプリも彼でした。2022年に彗星のようにインスタに現れた彼の釣果は、今もって並はずれています。本数はもちろん(今回は投稿数もダントツ)のこと、ローカルの野池がメインフィールドにしてのこの大物率は驚異的。

    Mighty Arrowzinho DPにて58cm

     

     その証拠に長尺2位も実は彼です。体躯のインパクトはこっちの方がありますね。「ロクマルいった?!」と思ったのにもうなづける。

    IMG_20220425_172618_855.jpg

     グランプリのプラグはBIMBE改。BIMBEのプロップをNiva Rant DPのラントプロップに換装し、さらにはフロントにも同じくラントプロップを装着してWスウィッシャー化したもの。

     正直なところ、元木はプラグのユーザーによる改造を全面的に快く思っているわけではありません。改造というのはよくあることなのだけれど、実を言うと、これは作者からすると結構ショックを受けるものなのです。デフォルトで十分釣れるという確信を持ってリリースするわけなので、それはそうですよね。改造したくなる気持ちもよくわかるのだけれど、まずはデフォルトで使ってその良さを体感して欲しいのです。そうはいっても、それに興味が湧くことも結構ある。オリジナルの良さを理解し、さらにはそれを踏襲しつつ改良を加えるのならOKというところでしょうか。

     このBIMBE改に関しても見解は同じなのだけれど、これだけの結果を出したことには驚いたし、それをあながち無視することも出来ないのは道理で、元木もこの改造をして実際にテストしてみました。そのアクションはBIMBEのスライド&ターン性能を活かした、アップデートと言ってもいい良質なもの。認めざるをえないですね。

     そんなわけでこのチューンを施したヴァージョンをリリースすることも考えたのだけれど、今のところはその考えを保留中。シングルスウィッシャーにはシングルスウィッシャーの良さがあるわけで、BIMBEはBIMBEでやはりシングルスウィッシャーのままおいておきたい。例えばNiva Rant DPなんかでもその機能はカバー出来そうな気もするし。BIMBEをブラッシュアップするならば別の方法かなあ、と今は思っています。

     このハッピー師匠のチューンにとどまらず、例えばミリメーター松澤氏なんかのユーザーレベルのチューニングについて2022年はいろいろ考えさせられたし、そこからヒントも得た年でした。ミリメーター松澤氏のオルカフェのワラチョッパーチューンなんかは秀逸で、それがFishing Safariにも登場しているのはご存じの通り。先日公開のFishing Safariに登場するVibrotoneのシングルワイヤーヴァージョンもその辺りから飛躍していったものと言ってもいい。

     それはさておき、ハッピー師匠にはSukiyaki 60MとタツマキのHand Drawn Calaveraを賞品として差し上げましょう。彼の場合投稿数もトップで2位も彼ですからここは奮発。タツマキは実は彼が探しているもののようで、ブランク置き場を探していたら出てきたので。

     ハッピー師匠、おめでとう!ありがとう!描き上がるまで少々お待ちを。ご注文いただいているHand Drawn Calaveraと一緒に送ります。

     1/2ハンドレッドJrの投稿で開幕した2022 Photo Grand Prix(実は前回もJr.の投稿が一番乗りでした。そして今年はお父さんのハンドレッド大森が一番乗り)でした。その後、グランプリのハッピー師匠が3連続(?!)で続く。マニア谷口のSweephonic Cigar Spinnerでの1月の50upはなかなか強烈でした。常連中の常連のデンさんも続き、「とっくに開幕」とハンドレッド君が負けじと。

    1月 デンさんの初バス

     

     ミリメーター松澤の「釣れない報告」はこの頃から。T字路sしのちゃんとの恒例の亀山釣行はたとえボウズだろうともこれがなかなか面白い。ボウズばかりではなく、時に難しい亀山で複数釣ったりもするミリメーター氏です。相模湖での釣果も記憶に新しい。

     そうこうするうちマニア谷口の2本目はまさかの50upで、なんとその次も50upに数ミリ足らず。この時期にこの釣果はお見事。冬のフィールドへ向かう人には励みになったはず。

    Sonic Vita Jで真冬の50up
    Sonic Cigar 復刻のScare Fishで

     ハンドレッド大森の年明けからの奮闘には驚かされるばかり。

    ハッピー師匠 / Mighty Arrow Mini

     

     そして始まるハッピー師匠のビッグフィッシュラッシュ。

    Slapphappy Shad Mini DPでこの年1本目の50upのハッピー師匠

     

     ハッピー師匠の3月に14投稿は圧巻でした。

    娘さんペイントのSweephonic Cigarで54cm

     

     マニア君とハンドレッド君、毎年恒例(?!)のバースデーフィッシュにも感謝。

     同船したミナミ240の50upは忘れがたい思い出。50upなんだから、体の前へと突き出して写るのが普通なのだけれど、それをしないところが彼の場合まだまだ初々しい。おかげで50upには見えないけれど、それはそれで彼の飾らない人柄を物語っているような気もする。

     Swing Geckoを始めとするいわゆる羽根ものについては、七色ダムや高山ダムでこれらを使い込むことに加え、彼や20th西山からもヒントをもらうことで、元木なりに改めてその使い方について掘り下げた年になりました。

     ハンドレッド君を通してトップの世界に足を踏み入れた幸一君、加速度的にハマってしまっているようで、これはとても良い兆候です。こう言う人が続いてくれるといいですね。

     shinyaaaaaa1984君も今シーズン健闘。彼なりにトップウォータープラッギンを探求する気持ちが投稿を通じて感じられました。

    Sweephonic Borracho Spinnerの50upでスタートの20th西山

     

     20th西山は秋まではかなり好調だった。Sweephonic Borracho Spinnerの50upでスタートしたのにはさぞ痺れたことでしょう。

     2022年は撮影かそうでないかにかかわらず、これまでのホームである琵琶湖にあまり通っておらず、実は彼の淀川や高山、布目の情報は参考になりました。Tsunami Luresオンリーの彼の釣果には現実味があると言うか、イメージし易いですよね、俺にとっては。Mighty Edditoについて見直したのも彼のおかげ。

    くじらフェJ一番乗りのマニア谷口
    そしてくじらフェJ二番乗りのデンさんの魚は49cm!

     

     夏にリリースのくじらフェJの一番乗り、二番乗りはマニア谷口、デンさんの鹿児島コンビでした。彼らが揃ってはるばるジャンボリーにやって来たのはいったい何年前だったでしょう。また来れるといいのだけれど。

    くじらフェJの50up by マニア谷口

     

     マニア谷口というのはここぞという時にオンデマンドで釣果をもたらす男。そもそもくじらフェの使い手ではあるから、Jにしても心得たものだとは思うけれど、それにしても流石。やっぱりこれで50up釣っとかんとね、っていう覚悟を感じた。痩せてはいるけれどなかなかの面構えの魚に隠れた、その得意げな表情がそれを物語る。

    くじらフェJで50upのJr.

     

     くじらフェJはブランクに思った以上のコストがかかってしまって、これが売れないと困るなあと思っていたら、そんな心配は杞憂に終わりました。

    Sonic Vita Jで渋谷君

     

     ジャンボリーと言えば、予告なくやって来て元木を驚かせた渋谷君でした。彼は2022年、自分のお店Special Biteをオープン。オープン前後にしばらく我慢していた釣りを夏に再開したのだそう。今年最初の投稿の彼はいい顔してたね。

    ミリメーター氏オルカフェ改で相模湖バス

     夏にあったミリメーター氏の投稿は、亀山ダムと同じくタフなフィールド相模湖から。この時のオルカフェにワラチョッパーを装着した改造が元木のツボだった。そもそもワラチョッパーというパーツには可能性を感じていて、その活用を模索していたこともあったし。その前の同じ相模湖への釣行で55オーバーをバラしたっていうのも、かなり興味を惹かれたところ。

     その文章力によるところもあれば、タフだと言われるフィールドに通うところも大きいのだけれど、彼のストイックな釣りは、釣り上げるとそうでないとにかかわらずリアルに響く。彼のCokirinによる亀山(たぶん)60upバラし事件は元木にとってもかなり衝撃でした。

     それとはまた違った彼の素顔にジャンボリーでは触れることが出来ました。あまりに真面目に取り組むことがかえって面白かったりもするわけで、それが愛すべき彼の真摯な人柄を感じさせた。なんてったって、8時間だったっけ?とにかくトラブル続きでとんでもない時間をかけて単独で来てくれたし、実は琵琶湖での釣りの際にもタックルを落としてしまっているし、940のバッテリーも上がったし、その上帰りにもかなりトラブルにまみれてしまっているから、気の毒を通り越してもう笑うしかないほど。

    亀山のCoKirinフィッシュ by ミリメーター松澤

     

     タフなフィールドでCoKirinが効くのを教えてくれたのもミリメーター松澤でした。それが元木の背中を押し、ブラッシュアップして再リリースするきっかけとなった。なにせ不人気プラグの筆頭と言ってもよかったCoKirinですから。

    旧CoKirinでのリリース応援フィッシュは20th西山
    ミナミ240の一番乗りフィッシュ

     

     20th西山やミナミ240のこのプラグへの偏愛も確かに響いた。おかげでそれがFishing Safariでもこれを多用する契機になり、元木なりにこれを掘り下げてリリースすることが出来た。

    CoKirin 50up一番乗りはマニア谷口

     ここでも1本目の50upはマニア谷口。一番乗りはたとえ逃しても、こうして節目を作る。ミナミ240も負けじとこれに続く。

    ミナミ240の50up

     

     ファンの間だけという小さなコミュニティーではあるもののちょっとしたムーブメントが巻き起こった感もなくはないCoKirinでした。今後これがうちの中でスタンダード化すればいいのだけれど。

    はんなりベアー / Mighty Arrowzinho DP
    りく75の初投稿。センスの良さをうかがわせるこういう風貌の人、俺は割と好きです。

     

     2022年は幸一君に始まり、京都高島屋のイベントにもジャンボリーにも来てくれたはんなりベアー、ジャンボリーにTAKA君と彼女と参加、イレクターズキャンプにも顔を出してくれたナタリー、ジャンボリーに奥さんと来てくれた風貌もユニークなりく75と新人にも恵まれた年。彼らには希望をもらいました。

    ナタリー、ペンシルで初の釣果

     

     特にナタリーのこの人生初ペンシルフィッシュは良かった。写真もよく撮れてるし、表情も初々しい。あまりに嬉しそうなので、俺の人生初ペンシルフィッシュはいったいいつだったのか、考えてみたけどまるで思い出せなかった。ナタリーの場合は忘れないでしょうね。

     ナタリーと言えば、思い出したのがこの魚。長さは54cmで最長ではないのだけれど、体高と胴回りは2022年の一番かもしれない。何度見ても見事な魚です。

     「三重県野池にて水温はまだ一桁台で、寒い中元木さんが動画で言っていた、着水ポーズからのNiva Lでの首振りアクション意外と効くんだよっと言っていた(Fishing Safariにて)ので試してみた直後、下から激しいバイトで出来ました!!」とは彼のコメント。俺の言った通りにNiva L DPを操る、その素直さがもたらしたビッグママ!

    Slapphappy Shad DB – Jamboree Modelの一番乗りはハッピー師匠

     

     ジャンボリーモデル(チンフラップチューン)も元木の中ではちょっとしたトピック。チンにフラップを付けるだけでこうもアクションが変わるのか?という発見があった。単にアピールを得るための装着ではなく、アクションにも積極的に寄与するフラップ使いが自分でも新鮮でした。テールに装着する従来の使い方でもアクションは確かに変わるのだけれど、より効果的なやり方ではあるし、ここに付属出来るのならテールの使い方にもさらにバリエーションが生まれるはず。

    20th西山のSlapphappy Shad Mini DPのジャンボリーチューン
    一番乗りは早速プロップをゴールドにチューンのハッピー師匠

     

     Mighty Arrow Mini Tandemの一番乗りはハッピー師匠、続いてデンさん、そして三番手に幸一君。

    二番乗りのデンさん
    三番手は幸一君。なんと3本!

     

     シーズン終盤はハンドレッド大森のまくり具合がえぐかった。なんと怒涛の5連続50upですから。5連続の一発目は初期YABUSAMEカラーのこれでもかと使い込まれたSonic Bird。ロッドもYABUSAMEだったからタイトルがヤブサメ症候群。

    5連続の1発目

     

    「時々ヤブサメで魚を釣りたくなるハンドレッド大森です」

    とのコメントに深く頷いた元木でした。その気持ち、わかる気がする。元木ならずともYABUSAMEを持っている人ならこのコメントに相槌を打ったはず。ちなみにグリップはフィッシュボーン、リールはソニックマスターといつもながら完璧です。

    見よ、この使い込まれたSonic Birdを!タックルも完璧です。

     

     「冬の荒喰い?!50up含む7本?!」てのも12月中旬には十分に強烈でした。

    お得意のDjango PJにて50up!その他6本?!
    ハッピー師匠のヴィタジーニョ50up!

     

     そして年の瀬、リリースされたばかりのSonic Vitazinhoでハッピー師匠の50up。

    2022年最後の魚

     

     これで終わりかと思いきや、土壇場で淡い期待に応えるのはやはりこの人、ハンドレッド大森。

     

     こうして20th西山のNF投稿で2022年Photo Grand Prixは締めくくられるのでした。

     今回はやたらと長い文章で振り返られたPhoto Grand Prixなのだけれどまだ続きます。次は種々のデータを。

    2022 Photo Grand Prix

    投稿総数210

    60up 1本

    ハッピー師匠

    50up 31本

    (2021 18本、2020 21本)

    月別50up

    1月1本

    2月1本

    3月3本

    4月5本

    5月3本

    6月2本

    7月0本

    8月2本

    9月4本

    10月2本

    11月3本

    12月5本

    50up 獲得数

    ハンドレッド大森 12

    ハッピー師匠 7

    マニア谷口 4

    田盛 2

    ミナミ240 2

    ナタリー 1

    幸一 1

    ハンドレッドJr. 1

    20th 西山 1

     投稿が前年、前々年より多かったこともあって50upの数は伸びました。しかし、ハンドレッド大森とハッピー師匠の50up獲得数には恐れ入りますね。しかも彼らの場合、50upを申告していなかったりもするだろうから、おそらくこの数字が全てではないのではないかと。

     また釣行数が決して多くないマニア谷口が4本取っているのも注目に値する。しかも真冬にも2本取ってるから、やはり彼の技術は高いと言わざるを得ないでしょうね。

    ルアー別50up

    CoKirin 3

    Sonic Bird 2

    くじらフェJ 2

    Slapphappy Beaver 2

    Django PJ 1

    Sonic Vitazinho 1

    Whippy JL 1

    BIMBE改 1

    Sonic Horn 1

    Sonic Horn Mini 1

    Mighty Arrow Tandem 1

    Niva L DP 1

    Niva DP 1

    Slapphappy Shad J 1

    Beat King J 1

    Vickitan Horn 1

    Vickitan Buzz 1

    Slapphappy 1

    Swing Gecko 1

    Sweephonic Borracho Spinner 1

    Mighty Arrowzinho DP 1

    Beat Ace 1

    Sweephonic Cigar 1

    Slapphappy Shad Mini DP 1

    Sonic Vita J 1

    Sweephonic Cigar Spinner 1

    ルアー種別50up

    Wスウィッシャー 6

    ライブリー 5

    ポッパー5

    ダーター3

    中空フロッグ2

    ノイジー3

    ペンシルベイト 1

     今回は50upを獲得したプラグがバラけている印象。うちはプラグの種類が多い方であるということも影響しているでしょうか。

    ルアー別釣果

    CoKirin 31

    Slapphappy Beaver 20

    Slapphappy Shad DB 13

    くじらフェJ 11

    BIMBE改 10

    Mighty Arrowzinho DP 10

    Slapphappy Shad Mini DP 9

    Slapphappy Shad J 9

    Mighty Arrow Mini Tandem 8

     Swing Gecko 7

    くじらフェ 7

    Sweephonic Borracho Spinner 6

    Sonic Vitazinho 5

    Sweephonic Cigar Spinner 5

    Sonic Bird 5

    Sonic Cigar 5

    Swing Ritmo 5

    Slapphappy Shad J Mini 4

    Sonic Horn 4

    Sweepy J DP 4

    Sonic Vita J 4

    Cosmo DP 3

    Tobacco 3

    Swing Muff 3

    Slapphappy 3

    Mighty Arrow Mini 3

    Kirin 3

    Whippy JL 3

    Beat カエル 2

    Sweephonic Cigar 2

    Sonic Horn Mini 2

    August 2

    Niva DP 2

    Niva L DP 2

    Niva Rant DP 2

    Django PJ 2

    Slapphappy Shad 2

    Mighty Eddito 2

    Orca-Fe 2

    Niva Salt 2

    Beat Queen 2

    ビートカエル 2

    カエル 2

    Niva 2

    Sweepy 2

    Mighty Arrowzinho Tandem 2

    Vivo DP 1

    Sonic Ribot 1

    Sweepy JG 1

    Mighty Eddy 1

    Vibrotone 1

    Vickitan Buzz 1

    Vickitan Horn 1

    Sweepy DB 1

    Beat King J 1

    シリーズ別釣果

    Slapphappyシリーズ 60

    Wスウィッシャー (Mighty Arrowシリーズを除く)46

    Sonicシリーズ 31

    Mighty Arrowシリーズ 23

    くじらフェシリーズ 20

    ペンシル(Sweepyシリーズ含む)20

    Swingシリーズ 15

    ダーター(Sweephonic Borracho Spinner, August, Cosmo DP)9

    その他ライブリー(Whippy JL, Django PJ, Niva L DP)7

    Neo Beatsシリーズ 5

    Vickitanシリーズ 2

     新旧モデルにかかわらず多かったのはCoKirin。2ndリリースがあったからだとは思うけれど、今後はこのWスウィッシャーがTsunami Luresのオーソドックスとなる予感。

     ビーバーは安定ですね、やはり。他のSlapphappyシリーズと合わせると60投稿となり、これは総投稿数のおよそ1/3。その中でもSlapphappy Shad DBはリリースがイベント限定だったから、それでこの数字はチンフラップが効果的だったということを物語っていると言っていいのかも。

     くじらフェJとそのリリース応援投稿でくじらフェが多かったことにも注目。初期の代表作のくじらフェなので、そのシリーズが復権したことは喜ばしい。Mighty Arrow Mini Tandemのリリースがあったせいで、同じく初期の代表作Mighty Arrowシリーズが検討したのも朗報。

     反して、あれだけ人気があったSweepy Jのインジェクションヴァージョンdel Plasticoがこの数字に沈むのは残念。もっと評価されていいと思うのですが・・・。それにかつてのドル箱Neo BeatsシリーズとVickitanシリーズがこの数字というのも寂しい限り。それからNiva DPシリーズももっと評価されて欲しいプラグです。

     データ総括はここまで、いよいよグランプリ以外の各賞を発表します。

    MVP (Most Valuable Plugger) * ハンドレッド大森

     MVPはこの人、ハンドレッド大森です。うちのファンにおいては彼もかなりのベテラン。なにせそのJr.が中学生でうちの常連になり、そのJr.も今じゃもう高校生ですから。彼が中学生だったうちは投稿もほとんど彼に任せっきりのハンドレッド君だったけれど、高校生になったJr.はクラブ活動に課外活動、そして恋にと大忙しなので、春あたりからは前のように自身での投稿が増えて来た。すると不思議なもので、ひとつひとつの投稿にも印象度が増した気がする。ことにヤブサメ症候群の投稿は印象的でしたね。

     おまけにお友達の幸一君を誘ってうちのファンにしてくれたその貢献度も大です。

     ちなみに「ハンドレッド」の名前の由来は、いつだったか「今年は百匹釣るのでソニックマスター下さい!」とお願いされたことに端を発します。言われた時には無理だとたかをくくっていたら、実際にそれをやり遂げてしまったから恐れ入る。その時はしょうがないので自前のソニックマスターをプレゼントしました。

     何度もこういう賞は獲得している彼なのだけれど、改めて感謝を込めて。

     記念の賞品にはHand Drawn Calaveraを差し上げます。ご希望のブランクを知らせて下さい。

    MAP (Most Achievement Plugger = 功労賞) * 田盛

     功労賞にはこの人、田盛君。彼も古いファンです。かれこれ十数年前、一緒にメキシコに行って同じ部屋で過ごしたこともある。生真面目に勤め上げた銀行のリフレッシュ休暇を使って憧れの地に赴いた彼は、その思いが逆にプレッシャーになってしまったという生真面目中の生真面目な彼です。俺と同部屋だったっていうのもそのプレッシャーにどうやら拍車をかけてしまったよう。あの時は悪かったなあとあとになって思った元木でした。

     それはさておき、ここ数年の彼はマイペースでこの釣りを楽しんでいる模様。時折印象的な投稿をしてくれます。今シーズンはそれが4度あった。その中には十数年ぶりという55upも。それから橋の上30mから50upを釣るという珍事も。しかし実は橋の上からの釣りは基本的に禁止されているという事実を彼も元木も知らず、それを忠告されて大反省の彼なのでした。

     それは許されることではないのだけれど、そういうところに彼の一途な、あるいは周りを見通せなくなるくらい熱中してしまう癖が見てとれて、微笑ましい気がするのは俺だけでしょうか。その件の返信欄にあった「津波ファンは多分一生辞めない」というコメントにもちょっと感動しました。そんな彼に功労賞を。

     功労賞もの賞品もHand Drawn Calaveraです。ご希望のブランクを知らせて下さい。

    BRP(Best Rookie Plugger = 新人賞)*ナタリー

     新人賞はナタリー。この賞に関しては随分迷ったのだけれど、初めてのペンシルフィッシュとぶっとい50upの投稿が決め手に。投稿数は決して多くないのだけれど、その他の投稿も言葉少なながらなんだか印象に残るものでした。ジャンボリーに来てくれたり、イレクターズキャンプに顔を出してくれたり、結構買い物もしてくれたりと、そのあたりも優位に働いたでしょうか。

     彼はそもそもBMXやスケボーやスノボーもやるらしく、そんな彼のライフスタイルにトップウォーターが加わって、そしてTsunami Luresをチョイスしてくれたっていうのは嬉しい限り。そんな普段のチャリンコ遊びにうちのウェアを着てくれて、そしてインスタに投稿してくれたってのも得点高いですね。

     ナタリーにはどうか長く続けて欲しい。そして彼のようにトップウォーターをXスポーツと同レベルでライフスタイルに取り込む人が増えて欲しいなあと思います。トップウォーターがストリートカルチャーともっともっと親和性の高いものになる、 Tsunami Luresがその一助となれば。そんな願いを込めてこの賞を彼に贈ります。

     既にHand Drawn Calaveraをご予約してくれている彼だけれど、もう一つプレゼントします。ご希望のブランクをお知らせ下さい。

    画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-16.png
    Niva L DPで54cm by ナタリー

     今回は絞りに絞って以上の賞に留めることにします。本来ならもっともっと賞を差し上げたいところで、だからそれはとても心苦しいのだけれど、賞に漏れた人には次への糧としていただけると嬉しい限りです。

     今年はTsunami Luresにとっても元木自身にとっても節目の年です。おそらく変化の年にもなると思う。いつ死んでもいいように、元木は全てのプロダクツを遺作のつもりで臨みます。皆さんには変わらず応援していただけるよう精進するのみ。そして出来ることならば、このマニアックで馬鹿らしくてクレイジーな世界へと足を踏み入れる人が少しでも増えるならば幸い。

     ハンドレッド大森とT字路sしのちゃんの投稿で既に開幕した今年のPhoto Grand Prix、今年も皆さんからの投稿を心待ちにしています。

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