Tsunami Times

  • レギュラーとワンオフ

     突然のようだけれど、当然ながらレギュラーのルアーもリリースに向けて進行しているのである。次は冒頭の画像のSonic Horn。これはもうブランド初期からの定番=津波ルアーズ・クラシックではある。細部に改良はあるものの、まあ、ほとんど普遍と言っていいバランスとアクションだ。

     ただし、ご予約については今回からちょっとシステムを変えてみようと思っている。ご予約を受けてからカラーリングに移る、いわゆる受注生産。もちろんメーカー在庫分も出来る限り確保するのだけれど、カラーによる注文の偏りに対応してなるべく無駄をなくす、という試みです。

     近日中にご予約開始。リリースは6月初旬。

    B面はどちらもスモールマウスバスが描かれております。ベースはSweepy JG

     そして来週の渋谷ハンズのイベント用のワンオフルアーがこちら。八百板さんが描いたブランクをコーティングしリグを組んだばかりの完成ほやほやである。

     いつも本当に目を見張る八百板さんの仕事はもちろんお安くはないのだけれど、それでもいつも即完売してしまう。そんなわけで、いつも買えなくて残念な思いをしてしまう人がいるのも事実。そんな人たちがもう少しお求めやすくするため、八百板さんと相談して今回はレプリカを作ってみることにした。

    完成品ではなくて、印刷したてのもの。これの上下にラッカーを吹いてコーティング。こちらのベースは本物より少し小さいSweepy J DP(プラスチック製)

     それが上の画像。本物はウッド製のSweepy JGでレプリカはひとまわり小さいプラスチック製のSweepy J DPである。平面に描いた絵をコピーするのとは違って、立体に描いた絵を立体にコピーするという作業が思った以上に難儀で、まるっぽそのまんまというわけにはいかないが、どうにか形にはなったと思っている。

    ウッドをハンドカービングしたワンオフのウシガエル

     それからその同じイベント用にさらにワンオフルアーを鋭意準備中。レプリカもギリギリなのに、果たしてこれが間に合うのかどうかが目下の懸案事項ではある。

     ひとつはハンドカービングのウシガエル。以前にイベントでリリースしたのは硬質発泡ウレタン製だったのだけれど、これはその原型ともいうべき、元木自身の手で削ったもの。原型とは言え、設計図があってその通りに削るわけではないし、その必要もないということでワンオフなのである。

    こっちは同じくワンオフのMighty Arrow Grande

     もう一つはMighty Arrow Grande。Yスタイルの別注で年始に、それからヘッズの別注で最近リリースしたので、知っている人は記憶に新しいところ。ただ、これも同じく元木自身が旋盤で削ったものなので、それらとは微妙に違うワンオフ。

     これらに今、ハンドペイントを施そうとしているところ。ご覧のようにマイブームの例のペイズリーを全身にまとわせようと奮闘中。

     実は八百板さんの手元にもひとつずつ同じものがあって、それらももちろん元木が削ったもの。ただし、微妙に姿形が違うのはもちろんである。それらには八百板さんが只今絵付け奮闘中。

    音楽なんてジャケットにあるところを見ると、彼は相当の日本びいきか

     BGMにはトミー・ゲレロ。なぜかはわからないが、今日はこれが一番フィットする。出来そうで出来ない、ちょっとしたかっこ良さ、ちょっとした気持ち良さが彼のセンスを物語ると俺は思う。まさにワンオフ。それはおそらく彼のライフスタイルそのものをも体現しているのだろう。こういう音楽を心地よいと思えるうちはなんとか俺の心も平穏。

     いやはや、先日心の病のことを書いたら内外で反響があって、結構心配してくれる人がいたりして恐縮至極。ありがとうございました。

     ついでにひとつ言っておくと、経験したことのある人はわかると思うけど、あれは寝れないということよりもそういう心の状態になることの方がやっかいなんです。突然とんでもない不安感と無力感に襲われる、あれがやってくることが「恐い」と言ってもいいくらい。単に寝付けないということならば、そんなに恐くはない。少なくとも俺の場合は。

     もっとひどい鬱病やパニック症候群やなんかで苦しむ人は世の中にたくさんいるわけだけれど、それはやっぱりそうなってみないとその心持ちというのは理解出来ないものなんだ、ということが俺にも少しは理解出来るのです。

     幸いあれ以降、その状態は出現しないので胸を撫で下ろしつつあるところ。

     さてさて、ブログを書くのもいいけれど、そろそろルアーにも絵を描かないとね。

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