Tsunami Times

  • リール&グリップパーツ

     SonicmasterやFishboneの核とも言えるパーツをおしげもなく単体でリリース!と言っても、これまでも密かには販売していたので、実質再入荷ということにはなるのだけれど。

     これらはデザイナー&プロデューサーである元木と実際に作っていただくクラフツマンとの間で侃侃諤諤のミーティングの末に、クラフツマンが持てる技術の粋を集めて作り上げたプロダクツなのである。クラフツマンは往々にして複数に渡っていたりして、その間を取り持つのも元木の仕事。これがなかなか難儀ではある。まあ、そもそも元木の要求が面倒ということはあるにしても。

     サンプルを重ねては、その出来上がりに嬉々とすることもある一方、憂鬱に沈むことも多々。そうして時にはそれぞれが妥協するということもありはするけれど、それはいつもチャレンジを重ねた上のことであって、間違いなく建設的なものであると思っている。

     そんなわけでこうしてその表情を見ていただくとわかる通り、これらは単体で十分に完結してしまえる可能性を備えてもいる。

    ABUが一気にSonicmaster化

     今回発売のSonicmasterのハンドルはAlternative以降のマイナーチェンジをしたヴァージョン。

     プレートの鋭角の部分のRを緩めにしてあるのもひとつの改良点で、これは磨く際のむらを減らすための措置。また、その研磨はバフからバレルに変更となった。もともとこういう複雑な形状を磨いてくれる人がいないということはあったものの、その少ない職人さんさえも廃業してしまったのがその要因。どうやら世の中からこういう職人さんはどんどん消えつつあるようだ。

     しかしバレルにはバレルの良さもある。よく見ると仕上げが荒く感じる部分もあるのだけれど、それはそれで味でもあるし、角の部分の緩やかな落ち具合とか縦部分の狭い面の磨き上がりはバフではこうはいかないはずで、そのあたりはかえってかっこいい。ノブもヘアライン仕上げにしてプレートとの雰囲気を揃えてみた。

     とまあ、こうして例えばハンドルひとつにもストーリーが宿っている。

     これらSonicmasterパーツは画像のようにABUにも装着可能。ただし、ドラグは五十鈴系用とABU用の二種あり。

     長らく欠品していたブラックのブレーキノブも昨年末のSonicmaster MM-4600SDのリリースを機に復活です。

     ヘッドキャップはローレットの間にラインを入れ、先端にも2本のラインを施した、もちろんオリジナルデザイン。ヘッドキャップ一つにもクラフツマン本山のアイデアが詰まっているのだ。凝った意匠は職人泣かせではあるけれど、本山氏本人に言わせると「自爆」ということになるのかも。

     悩ましいコーディネート例は下記をご覧あれ。

     去年の渋谷ハンズのイベント時に作ってすぐに完売になってしまったマットブラックシルバーライン。これはアルマイトを施してマットブラックにした後、さらにそれを削ってラインを入れるという手の込んだ仕様だ。元木はその昔のステレオのノブなんかをイメージするのだけれど、ステレオというその概念がすでに古いかも。例えば家具調のウッドで装飾されたりなんかしたステレオ装置は、そりゃあもう存在感があったもんだ。余談だけれど。

     それでかどうかはわからないけれど、これはこれだけでシンプルなのに結構な存在感があって、装着するとにわかにゴージャス感が増す。

     マットブラックはシルバーには合わないと思われがちだけれど、こうしてみるとそうでもないことがわかる。あえてやってしまう上級者向けの外しの効いたコーディネート?

     マットブラックやマットブラックシルバーラインはもちろんブラックのリールシートにマッチ。ついでにストッパースクリューのシルバーは、マットブラックシルバーラインを合わせることで違和感がなくなる。となると上に載せるリールがシルバー系ならマットブラックでも。

     シルバーのヘッドキャップならリールシートのカラーもリールのカラーもほぼ選ばないと考えていいでしょう。このミスティックシルバーのSonicmasterとのコンボもなかなか美しい。

     さらには載せるロッドも含めるとほとんど無限にあるコーディネート。複数のヘッドキャップをその都度入れ替えるのもいいでしょう。あなたも楽しんでみてはいかが。

     これらリール&グリップパーツは津波ルアーズ・ディーラーでオーダー可能です。また当オンラインストアでも本日遅く、もしくは明日にはご購入可能になります。

     そうそう、オンラインストアにはスペシャルもあり。上の画像のハンドルはうちのハンドルプレートに五十鈴のオプションのフラットハンドルを組み合わせていただいたもの。フラットハンドルは以前からオリジナルを作ってみたかったもののなかなかそうはいかず、そうしたところに五十鈴のオプションを見つけてサンプルの意味も含め早速ごく少量オーダーしてみた次第。いわばプロトタイプとも言える。卸すにも数が少な過ぎて、今回はオンラインストアのみの販売となりました。

     そして、福袋は出来上がったHand Drawn Paisleyとともにいよいよ本日出荷です。ご予約いただいた皆様、本当にありがとうございました。もう少々お待ちを。

一覧へ戻る