Tsunami Times
ジョンの12月とファットなスラップハッピー
フロントガラスの満月を見ながらの帰り道、FMから流れてくるマインドゲームスを聞いたら突然泣けてきた。次のジェラスガイでこらえきれずに涙がポロり。その日のDJが言うにはあれからもう40年だって。
1980年12月8日、あの時俺は高校2年生だった。いやはや時が経つのは早いもの。泣けてくるのも仕方ないか。それにしてもジョンの魂は永遠。
さて、やっぱり冷え始めるとデカいのが出る。マニア君のなんてど迫力です。数えきれないくらい何度も何度もシャローエリアにSHMを投げ倒した挙句の果ての55upだそう。お見事。
同じくペケーニョくんもSHMでメキシコクオリティな50up。9時間やって2B1F1バラシとは、なかなかストイックな釣り。これまたお見事。
それにしてもSHMって、この時期こうも魚を連れて来るとなると、かなりのポテンシャルを持つプラグであることは否めない。ぜひボックスにひとつどうぞ。ひとつと言わずふたつあってもいいのかも。
ビーバー伊東さんはビーバーで。50upとはいかないけれど、良いコンディションの魚です。何よりはちきれんばかりの笑顔がいい。還暦越えの紳士のこんな笑顔が演出出来るなんて、それはまさに元木の誇りです。
Jr.の笑顔も相変わらずとびっきりです。Slapphappy Shad Mini J!
個人的には例年忙しくて、ジョンの命日あたりを境にいつの間にか納竿してしまう12月なのだけれど、彼らにならって今年は釣りの時間を作りたいと思っているところ。なにせそれも仕事のうちなので、コロナ禍中とは言え密を避けつつ今年はフィールドへ出かけると宣言しておきます。TULALAとのコラボロッドの最終プロトもテストしないといけないし。振っただけではわからない俺みたいな人は、フィールドでテストするのが正しい選択。
そして急ピッチで作業は進む。どういうわけか例年のごとくラストの出荷は差し迫ってしまうのだ。果たして間に合うのか?いや間に合わせるのです。
ところでその頃バドはひとつのタクティクスとして確立されつつあった。噂が噂を呼んで、そして釣果さえ呼んだ。その頃っていうのは、俺がこのSlapphappyを考案しつつあった頃のこと。当然こいつには当時名前さえなかったのだけれど。
バドとはあのヘドンの名作Big Budのことで、そもそもはバドワイザーのノベルティ。そのリップからしておそらく本来はトップウォータープラグじゃなかったのではないかと思う。
特にナイトゲームでは効果てきめんで、それはカップノイジーをも凌いでいた。あのサウンドには今も敵うものがない。やがてライブリー&ノイジーとしてバドは認知され、不動の地位を獲得することになる。そしてその後はトーナメントシーンでも重用されていく。多くのチューニングや、さらにはコピーらしきものまでもてはやされるようになるのはそれ以降のこと。元木の記憶に間違いがなければ。
出来上がるには、システムを考案して以降、数年を要することになるのだけれど、とにかくTsunami Luresがそのバドに対抗すべく作ったのがSlapphappyなのである。言わばSlapphappyはTsunami Luresのバドということになる。
そいつの初期モデルが少々モディファイされて甦る。あのビーバーやSlapphappy Shadの原型ともなったファットなSlapphappyがである。これは興奮すべきことだとは思いませんか。
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20/12/08