Tsunami Times
カートップ
先日、撮影の前日に一人でジョンボートをカートップしていてふと思った。これってほとんど儀式だなと。いくらかの変遷はあれど、かれこれ二十数年前から続くこの作業だから既に形式に則ってしまっているし、愛車と呼べる車があるなら、その上に愛艇を載せるなんてことはある種厳かでもある。
さて、その撮影ではモンゴリアンヴァイブズを起用してみて、それについてカメラマンの登石君と話していたら新しいアイデアに思い至った。
「そのアイデアとアクションだけでこのプラグはほとんど完結してしまっていて、「釣れる」とも思うけれど、それ以上に「釣りたい」意欲を掻き立てるプラグではある。それだけに実際バイトがあった時、それから釣り上げた時の嬉しさといったらなかった。」
とは、このプラグのページのコメントの一節。そのくらいコンセプトからして面白楽しいこのプラグを少しブラッシュアップというか、ちょっと変わったシステムにしてみたい気持ちが湧いた。
少しだけ時間が出来たので、今日はそのアイデアを実行してみる。ま、すぐに上手くはいかないことは予想していたが案の定。それでもいろいろ試すうち違うアイデアが湧いたりして、それはそれで久しぶりに充実した時間だった。
そんな一日の終わりになぜか矢野顕子が聴きたくなった。俺が持っているたった一枚の彼女のアルバムはT・ボーン・バーネットをプロデュースに迎え、俺の大好きなマーク・リボがギターを弾いたakiko。聴いてみるとなんだかこれが一気に腑に落ちた気がした。
前に聴いてはいてもそのまま聴き流してしまっていたり、悪くはないと思っていてもなんとなく縁遠くなってしまっていたものが、急に自分のものになると言おうか、心の中にスーッと無理なく入る瞬間がある。いつもそうだけれど、それは不思議な出来事だ。
22/11/25