Tsunami Times

  • 進行中の案件と九州のジャンボリー

    オリジナルペイズリーのSonicmaster ? Volumeのカラーは未定

     未曾有の災害がまたしても列島を襲ったことには驚愕を覚えずにはいられない今日この頃です。災害に遭われた方には心からお見舞いを。去年の関西の地震や台風を体験すると決して他人事とは思えず、覚悟して備えるべき時だという気がしています。

     一方で(バス釣りなんていうあってもなくてもいいようなものを生業にしている身としてはということもあるのだけれど)災害なんてことが起こりうるからこそ余計に、こういう自然相手の素晴らしい遊び=トップウォータープラッギングを出来る時にはせいぜい享受して、その幸せをいちいち噛みしめたいと思うのです。ライフスタイルとしての、あるいはカルチャーとしてのこの遊びを決してなくすべきではないと改めて。この際、気候変動のことなんかに比べたら、(決してうやむやにしようと言うわけではないものの)人間の都合で考える外来種云々の区別みたいなことは、取るに足らないことだと思えるのだけれど。

     さて、進行中の案件がいくつか。

    4thのサムバーを取り替えたもの

     wearing paisleyのSonicmamsterは年末のリリースを目指して鋭意準備中。前のヴァージョンのMM-4600SD 4thの際にはまるで数が不足してしまった(ペイズリーをまとっていないノーマルの)TSBも同時リリース。4thと比べるとハンドルやドラグノブ等に若干の仕様変更(Alternativeと共通)あり。その他、地味だけれども上の画像でわかるようにサムバーが曲線も柔らかで端正なものにリニューアルする。詳細は追って。

     同じく年末予定であのGeckoがなんとSwingするのです。展示会なんかで既に見た人もいるかと思うのだけれど、あれが遂に。津波ルアーズの真骨頂であると元木自身が思っていたそのGeckoは、決して幸先よくという売れ行きではなかったから、少々がっかりしていなくはなかったのだけれど、気づいてみれば在庫は全部なくなってしまっていて、ある程度の評価は得たとこの頃は思っているところ。そんなわけで、あれをリリースする以前から既にアイデアがあり、以降テストを重ねていたこれをそろそろ。スローにも曳けて、しかしよい頃合いのピッチで、かつ弱々しいアクションを演出出来る羽根モノなので、冬にはぴったりのはず。

     その前に次のリリースはあのSonic Bird。2004年リリースのバモノスを見た人にならその目に強烈に焼き付いているであろうダーターポッパー。レイク・エル・サルトの岩盤に大きな水しぶき跡を残すほどの強烈なバイトを誘発し、最終的には7.5lb / 62cmのモンスターを映像に収めたそのプラグだ。初出はその2004年(2ndは2011年)なので、曲がりなりにも15年という歳月を経て再度放たれる、堂々のTsunami Lures Classic!

     3rdは素材をこのところ津波ルアーズがデフォルトにしているアユースに、そしてオリジナルサーフェイスリグ仕様にして、それにあわせてウェイトを見直したモデル。昨日は淀川(に神岡と出かけるもさすがに濁っていてまるでダメでした)と事務所裏の用水路、今日はまたまた事務所裏の用水路でそのウェイトの最終テストに勤しみ、ここにきてようやくウェイトを決定したところ。今回のモデルに特徴的なポワンっというサウンドを始め、チャプチャプとかドボンとか様々な音の具合をコントロール出来る、まさにSonicの名にふさわしい仕上がり。

     それから、今月末の魚矢(問屋さんです)受注会から予約開始にしようと思っているのは、Cosmo DP デンチューン。このCosmo DPはリリースするとしないとにかかわらず、様々なチューンを施しては来たものの、ユーザー=デンさん発のこのチューンが今のところベストではないかと思っている。

     ほとんど立ち浮きの姿勢でピックフラップが水中にゆらゆらぶら下がるとそれだけでもアピールするのだけれど、アクションさせることでそれはより生命感を与えられる。お辞儀するようなチャプチャプしたアクション、ジャークによるフラッシングを伴うダート、そして巻いた時には本体がロールすると同時にフラップが時折ピタピタと水を叩き、回転しては金属音を奏でダートさえ交える。いかがでしょう?既に実績もあるこのチューンモデルをぜひあなたのタックルボックスに。

     そのデンさんから贈り物が届く。ジャンボリーの時に目ざというちの嫁が一目惚れした彼のキャンプグッズのレザーカスタムを、うち用にお願いしておいたもの。これは素敵。ついでにオーダーしていなかったメスティン用までとは気が利いている。ありがとう、デンさん。

     先週末はそのデンさんを含め大牟田の大坪君と伊東さんがミーティング。マニアなあいつもそこに参戦のはずが予定が合わず、午前と午後に分かれてデンさんが彼らをガイドした模様。うちを触媒にユーザー同士が繋がって盛り上がってくれるのは嬉しい限り。

     ミーティングではなんとガイドだけが午前と午後で1本づつ釣ってしまうというありがちな出来事はこれぞ迷ガイド。お茶目な笑顔がよろしい。

    Niva DP [Prototype] 映像は彼のインスタにて

     それでも大坪君は翌日しっかりモニター中のNiva DP [Prototype]で1本。ラトルが入っているせいで着水にもアピールのあるこのプラグは「着水音で魚を寄せるだけ寄せといてからのショートターンでスイッチオン!」だそう。これまたいただきのキャッチコピーで、これってタクティクスとしても実に理論的ではある。

    相思相愛だという彼女との間に俺が割って入って

     しかし秋ですね。一気に季節は進行しつつあるような気がする。釣りに行ける境遇の人は、残り少ない今年の釣りの幸せをどうか嚙みしめようではありませんか。

     私事だけれど、火曜は台風で延期になった息子の生まれて初めての運動会だった。そういうことに参加するのは56歳にして俺もまた生まれて初めてで、少々戸惑ったけれども、なんだかやっぱり嬉しいものですね。ちなみに隣の席に陣取った息子の同級生家族のうち、ばあばがやけに若いと思ったら、俺より年下だというのは笑い話。

    Beatles / For Sale

     秋の夜長のBGMに、Calexicoに続いてかかろうとしているのはBeatles / For Sale。勝手に引用してしまうけれど、amazonでこのアルバムのレヴューにふと目を止めると、レコードも買えない高校生時代、同級生にLPを借り、1曲1曲を耳にタコができるまで、愛おしく聴きました、とある。続いて、そんな記憶を何十年も抱え、やっと迎えたポールの2013年11月のアウト・ゼアー/ ジャパン・ツアー最終公演の冒頭で「Eight Days a Week」を歌ってくれた時は、涙が止まりませんでした、と。俺もまたその公演で泣いたうちの一人。

     それもまた幸せの形の一つ。そんな様々な形の幸せが一人でも多くの人に、出来るだけ多く訪れることを祈る。

一覧へ戻る