Tsunami Times

  • It Makes No Difference

     気持ちの良い朝だった。どのくらい気持ちが良いかと言うと、散歩中に出会った見知らぬ人に挨拶すると「おはようございます。気持ちのいい朝ですね」って返されるくらい、そのくらい気持ちの良い朝。しかし、その後帰宅してコーヒーを淹れ、インスタを見ていたら、突如寂しさに襲われた。

     最後のThe Band、ガース・ハドソンが逝ってしまった。今日の俺のインスタは、朝からThe Band関連の投稿で埋め尽くされた。デヴィッド・リンチに次いで、またも敬愛する人の死。俺自身がそういう歳なんだろうから仕方がないとは言え、寂しいものは寂しい。これでThe Bandのメンバーは全員あの世ということになった。

     そんなわけでここ最近じゃ珍しく、昨日に続いてブログを更新しようという気分になった。タイムリーなことに、週末のライブでThe BandのIt Makes No DifferenceとThe Unfathful Servantを演るつもりだということもある。特別な気分で演奏することになりそうだ。

     リボン・ヘルム以外はカナダ人のThe Bandが、アメリカを舞台にアメリカのルーツミュージックに根ざした音楽を奏でる矛盾が彼らの全てだと思う。やがてそれは彼らの精神にも捩れのようなものをもたらすのだけれど、明らかに他とは違う音楽性をともなったその前の一瞬の煌めきは愛すべき奇跡だ。そしてそれは大陸のロック史にその名を残すのである。

     実は元木はロビー・ロバートソンとリチャード・マニュエル抜きの彼らを目撃している。Wikipediaで調べてみると、おそらくそれは1987年の大阪厚生年金会館での公演。ロビー・ロバートソンはラストワルツを最後に抜けていたし、その後再結成したものの、リチャード・マニュエルは元木が観る前に自殺していたと思われる。その頃、俺は彼らのことが好きで観に行ったとは言うものの、今ほど肩入れすることは出来ていなかった。

     困ったものなのだけれど、その良さを理解するのに俺は本当に時間がかかる。二十歳前後で映画「ラストワルツ」を観て、えも言われぬ衝撃を受けたということはあったにもかかわらず。あの頃、もっとThe Bandが分かっていたら、もっと感動的であったことは間違いないのに、あまり印象に残っていないのはそのせいかもしれない。もっともロビーもそしてリチャードもいないThe Bandは、かつての奇跡の輝きを放ってはいなかったということもあるのだろうけれど。

     全盛期の彼らを生で目撃することが出来たら、どれほど感動することだろう。

     それにしても寂しいね。

     さて、ついでと言っては何だけれど、画像は次にリリース予定のルアーである。Kirin SD、もうこれはよっぽどのことがない限り正式名称としようとは思っています。

     SDが何の略かは想像にお任せするけれど、要はオリジナルのKirin(麒麟)が細くなったってことです。オリジナルのKirinを作ったのはおそらくもう二十数年前のこと。その頃、どういうわけか俺は、異様なくらいに細長い、ジャークに特化したルアーを作ることに囚われていた。その結果、生まれたのがKirinで、その後マイナーチェンジを経て何度かリリースしている。CoKirinなんていう、少し短いヴァージョンもある。

     今回のヴァージョンは、その細長いKirinがさらに細長くなったもの。一つ前のオリジナルサイズのはベリーがえぐれていたと思うけれど、今回のは全体的に細いのでベリーをえぐることは諦めた。そう言う意味では、実に潔い、最近には珍しくさえなった、断面が正円の二次元的プラグである。

     細くなってウェイトを見直すことで、より喫水は深く、ジャークによってはサブサーフェイスをもカバーする。回転性能も、その分厚いプロップの割にはかなりいい。だからもちろんただ引きにも対応する。むしろただ引きはメインと言ってもいいかもしれない。

     プロップの回転はもちろん、長さがあることでアピールが大きいものの、細長いことがボディの威圧感を軽減し、プロップの効果を強調する。そして、魚のサイズを選べる。こじつけと捉えることも出来なくはないけれど、案外間違っていないと思う。

     ちなみに20th 西山のおかげで、見捨てられた山の中から発掘されたプロトタイプは既に実績あり。インスタで公開されたバイトシーンは必見。そのプロトを元に、さらにブラッシュアップされたKirin SDは、2月(?)リリースか。

     そしてこれは、インスタで公開した、本漆塗りのSlapphappy Beaver。実際に見ると思った以上に美しい。ぜひ商品化したいのだけれど、ものすごい手間暇がかかるとあって、さてどうしたものか。鋭意検討中。

     こちらは既に商品化が決まっている、今年ヴァージョンのTsunami Luresデザインのフランクサム・サンプル。左端のOld Snapper Cream [OS-CR]なんかは出色の出来かと思う。しかし、3色なのでこの中からは1色がドロップとなる。さてどうなるか、お楽しみに。

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