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「何もないけれど、何でもある」この地の虜となった彼は以来毎年通うこととなる。

島には神がいる。「鎮守の森」は、かつては神社を囲むようにして必ず存在した森林のこと。神社は実は森を守るためのもので、信仰の対象は森、すなわち自然そのものだった。島では未だそういう神様の存在を実感することが出来る。森や川や海や空、そして島自体が畏怖の念を抱かせるのだ。

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