Tsunami Times

  • Slapphappy Beaver

     いよいよと言おうか、ようやくと言おうか、とにかくSlapphappy Beaver 4thのご予約開始。8/9(月)まで。出荷は8/11(水)頃の予定。

     今回から木材の調達をかのムチョウワークスにお願いしています。なぜかというと比重をある程度揃えたいから。従来はどこに頼んでもこれは出来なかったのだけれど、救世主現ると言ったところ。かなりの精度で揃っていると思います。

     アクションのばらつきを最小限にとどめる、それが比重を安定させることの最大の目的。比重が変わることで自ずとアクションも変わる、ウッドハンドメイドならばそれも含めて面白いところではあるのだけれど、作者の意図以上の個体ごとのばらつきは出来る限り抑えたいのです。

     従来はあまりに重いもの、飛び抜けて軽いものをブランクの段階で破棄していたのだけれど、これだとそれだけで毎回1割以上のロスが出る。加えてそもそものブランクのB品もあるわけで、それを含めると時には欲しい数に満たないこともあり、そこはかなりのストレス。しかもそこまで選別しても、比重には今回以上のばらつきが毎度あった。それを解決してくれることには結構なメリットがあるのです。

     ビーバーの場合、浮力があることがかなり重要なので、比重はもちろん軽めにしてあります。さらにはそのメリットを活用して若干ブランクをスリムにモディファイしてある。木材自体に浮力があるから、少し細くして浮力を失うことがあっても相殺出来るというわけ。

     これで多少はフッキングの面で有利になるし、アクションがちょっと変わることで旧モデルとの差別化もはかれる。

     その恩恵というかマジックが早速功を奏したのが元木の初バスでした。上の画像の50upの後にも1本追加しているのだけれど、この時同じく旧ビーバーを多用していたカミオカにはバイトがなかった。それはアクションに何らかの差異があったと考えてもいいかもしれない。旧モデルを所有している人はぜひ試してみて欲しいところ。

     緊急事態直前の昨日の琵琶湖でもT字路sしのちゃんが今回のビーバーのプロトで1本。釣果は二人してこれのみ。(しのちゃんはしかし、これ以外に真昼間の沖のウィードで50up確実と見えた魚をラインブレイクでバラし)

     この無塗装プロトは塗装が載っていない分レギュラーカラーと比べるとさらに少しだけ軽いはずで、そう思って比べてみると、どうもアクションも違うように感じる。これは今までの無塗装プロトにもあったことでした。

     それをしのちゃんにも指摘され、それなら無塗装ヴァージョンも出してみるか?という話になった。ま、こんな風にこの人との釣行には得るものも多いと感じる。そこからコラボレーションも生まれるし、今回はちょっとした秘密の打ち合わせも。

     それにしてもまたぞろ大阪が緊急事態となると、湖岸駐車場は同じくまたぞろ閉鎖となる可能性もあって、しばらくは琵琶湖の夕日も見ることが出来ないということになるかもしれず、充実した1日ではあったもののなんだか寂しい夕暮れでした。

     今回のオンラインリミテッドは前回のいるかフェに続きTSBです。いるかフェと同じく、サンバースト以外には何も入れずシンプルに徹しました。ただしアユースなので虎杢ではありません。悪しからず。

     そうそう、今回のアユースは軽目だからかピンホールが多めです。ナチュラルフィニッシュのこのTSBやレギュラーのビーバー(BV-GR)にはピンホールが残っているものがあります。道管が露出する断面には特に。ナチュラルフィニッシュの場合はパテ埋めが出来ないので、こういうことが起こるのだけれど、その点はもちろん承知で敢えてナチュラルフィニッシュを採用しています。ご了承を。

    Slapphappy Beaver 4th

    Body Length : Approx. 118 mm
    Weight : 1 OZ Over Class
    Material : AYOUS

    Urethane Finish

    with
    Original Lip
    Original Surface Rig
    Dos Cactus #1/0

    Color
    Crazy Fish Mint Green [CF-MG]
    Blue Gill [BG]
    Beaver Green [BV-GR]
    Tri Color [TRC]
    Hippo Bluish [HP-BL]
    SKULL [SKL] Glow

    ¥12,000 (¥13,200 with Tax)

     ウォブルの水押しと水面に出来る引き波、そしてユニークなサウンドで誘うSlapphappyシリーズのテールジョイントヴァージョンで、多くのコアなユーザーや元木自身が最も信頼するプラグのひとつがこのSlapphappy Beaverです。

     浮力があって水押しの強い従来のファットな形状を踏襲してはいるものの、4thヴァージョンは若干スリムになりました。これは素材に軽いアユースのみを厳選して使用することでより高い浮力を得られたことの副産物です。木材の比重については素材の時点での選別がこれまでは出来なかったのだけれど、これがかのムチョウワークスのおかげで実現しました。特にスラップハッピーシリーズには浮力が肝要で、中でもビーバーはその部分が繊細。比重を軽くしてその振れ幅を小さくすることがアクションの個体差を最小限に留めます。

     おかげで従来のモデルをお持ちのユーザーには、軽量かつ細身になった今回のヴァージョンのちょっとしたアクションの違いとフッキングの良さも実感いただけるはず。実際のテストではこのニューヴァージョンにばかりバイトが集中することもあり。そこにはやはりなんらかのミステリアスな効用があるのか否か。

     アクションのコツはプラグがアクションする頃合いを見定めてゆっくりステディー・リトリーブすること、それだけです。この「ゆっくりステディー・リトリーブ」が苦手な人が案外いるのだけれど、ただそうするだけで不思議なくらい良く釣れるから、ぜひお試しを。

    注)ナチュラル(木目を残した)フィニッシュBV-GRの場合はパテ埋めが出来ないため、特にジョイント部にピンホールの目立つ個体があります。ご了承下さい。

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