Tsunami Times
Fishing Safari 2025 vol.2 公開!
初バスはバサーなら誰もが迎える毎シーズンのイベント。人によってはこれが大きな壁であったりもする。トップウォータープラッガーであるならばなおさら。そうそう釣れる時期ではない冬にこれを越えてしまうと、賞賛されるということになるのだけれど、ぼちぼち釣れ始める春先からは周囲に取り残されると焦りさえ覚える人もいたりして、この時期には悲喜交々のちょっとしたドラマが展開されるということになる。
啓蟄という言葉があって、これは「冬籠りの虫が這い出る」という意味。また、二十四節気のひとつでもあり、それがまさにこの撮影の頃。昔からこの時期になると元木はこの啓蟄と言う言葉を思い出してモゾモゾし始める。まるで冬籠の虫が目覚めるべく、釣りの虫がモゾモゾと頭をもたげ始めるのだ。
虫も釣りの虫もそうなら、肝心のお相手であるブラックバスもそろそろスポーンに向けて動き始めるから、バサーの周囲は俄然活気付くのがこの季節。ただし、水中の準備は着々と進みつつあるものの、水面に意識を向けるブラックバスはそう多くはなく、いざフィールドに出向いても結果を得るのは稀ではある。
我々トップウォータープラッガーはそんなこと百も承知なのだけれど、だからってモゾモゾを抑え込むことは至難の業で、返り討ちにあってはシーズンの到来が未だやって来ていないことを確認するのがこの時期の常。しかし、稀だということはチャンスがないということではなく、ありったけの知識とテクニックを駆使して生命感を与えたプラグに、気分屋のブラックバスが応えた瞬間に歓喜の声を上げる。
いやはや、一体全体、トップウォーターとはどうしてこんなに面白いのか。その答えの一端だけでも伝えるべく、あるいは自らがその答えを見つけるべく今日も旅を続けるのが、釣れない釣りドキュメントFishing Safariなのである。いざLet’s take a trip!
25/04/13