Tsunami Times
Fishing Safari 2023 vol.1
最近話題のThe History of Lure Fishingを少し読んだところ、その昔から釣人には釣れ過ぎてしまう釣法を蔑む癖があると知る。今もそうですよね。トップウォータープラッガーにはオールラウンドな釣りを認めようとしない傾向がなきにしもあらず。同じトップウォータープラッガーの中にもいわゆる「釣れる」ルアーをお蔵入りにしたり、その釣果を釣果として受け入れようとしない頑固者さえいる。あえて釣れない冬に釣ろうとする、その行為にもそんな側面があるのかもしれない。
容易に魚を得ることを良しとせず、回り道を厭わない。魚を取るというごくシンプルな行為をなにかと面倒にして、そして文化的だとする、そういう形でしか満足を得られないのが釣人ではある。だとすると、トップウォーターって究極の釣りと言ってもいいと思いますが、さていかがなものでしょう。
12月の七色貯水池にもそんな釣人たるものの魂は木霊するのでありました。というわけで2023年一発目のFishing Safari公開です。
さて、今回のFishing Safariにはスペシャルなプロトプラグが登場します。ヴァイブロトーンとヴァイブロトーン・タンデムというプラグがTsunami Luresにはあるのだけれど、見た目はその中庸です。ヴァイブロトーン・タンデムと同じでワイヤーとその先にピックフラップが装着されているものの、ヴァイブロトーンと同じくフラップは1枚。ただし、決定的な違いは、このプロトタイプにはヴァイブロトーンとヴァイブロトーン・タンデムとは違いスイベルがないこと。ここが重要。
アクションはご覧の通り。リップがないのにボディはウォブルロールし、しかも水面直下でブレードがゆらゆらアピールする。ごくスローに巻けばふらふらと、少し早く巻けばまるでライブリーのように動き、さらに早く巻けばダイブしたり、あるいはボディ自体でバジングのような効果を生む。自らもマルチなアングラーであるカメラマンの登石氏に「全く新しいアクションのシステム」と言わしめたのもうなづけるはず。
賢明なアングラーならばこれがかなりの可能性を秘めていることがおわかりいただけるだろうと思うし、元木自身もそれを確信しているところ。注目のプロトタイプです。
誰かがこのシステムを思いつく前に先にやったもの勝ち、と言うわけでもないのだけれど、惜しげもなく公開してしまいます。撮影をする中でテストしてみたら、みるみるその可能性に自分自身が魅せられてしまうという、まさにドキュメンタリー。
そしてユーザーそれぞれのドキュメンタリーが新年早々。一番手はハンドレッド大森。50upをバラしたというものの、なんと3本を手中におさめたのは流石と言うほかない。
二番手はT字路sしのちゃん。ミリメーター氏と自身は中学生以来の相模湖に初釣りに行った結果がこれ。則さんゆかりの今じゃ決してやさしくないレザボアで46cmはお見事。Sweepy JGってのがまたしのちゃんらしい。(Sweepy JG再販しようかなあ)
いずれも縁起物です。こうして今年のPhoto Grand Prix 2023も幕を開けました。とはいうものの、2022年の結果発表がまだ。二、三日中にはいろいろ決めて発表しますので少々お待ちを。
23/01/10