Tsunami Times

  • Every Little Thing Gonna Be Alright

     息子たちを国道の交差点で見送った後、Three Little Birdsを聴きながら、雪の残る畦道を、そして森の道を家へと辿った朝だった。雪とレゲエはミスマッチだろうか。ごくごく短いセンテンスで、しかもたった3コードで、こんなにも雄弁なボブ・マーリーに改めてちょっとした感動を覚えているここ数日だから、雪道の散歩にも案外気分がいい。レゲエには意外と暗いんだけれど、さすがにボブ・マーリーやジミー・クリフなんかはちょいちょい聴く俺だ。

     たまたま最近、ジミー・クリフのMany Rivers To Crossをどこかで耳にして、そもそもこの曲が好きだったことを思い出して覚えてみようとしていたところだった。この曲もいいですよね。ジミー・クリフがジャマイカからイギリスに渡り、そして打ちひしがれてしまった時に作った曲だそうだけど。そうこうするうち、この頃夜な夜な見ている、かつての「宇宙家族ロビンソン」をリメイクした、海外ドラマ「ロスト・イン・スペース」(SFが好きなんです)の中で、登場人物がThree Little Birdsを弾き語る場面があり、今度はそれに感化されてしまった俺でした。

     Three Little Birdsの収録されたボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズのExodusもイギリスで録音されたもので、この頃のレゲエミュージシャンはどうもイギリスに渡ることが多かったよう。この時代のUK音楽シーンというとパンクが台頭する頃ではある。一見相容れないレゲエとパンクに見えるのだけれど、レベルミュージックとしてのその精神にはボブ・マーリーも呼応していたみたい。そうすると、クラッシュがレゲエに傾倒したり、マッドネスやスペシャルズが登場したりという流れも納得がいく。

     話はとんでしまったけれど、「越えなければいけない川はたくさんあるけれど、俺はどうやら道に迷ってしまったのか・・・」というジミー・クリフに、「心配しなくていいよ、すべてはうまくいくさ」というボブ・マーリー、ここ数日、奇遇にもいずれもジャマイカのアーティストに触発される元木でした。

     雪はと言うと、前回の更新で予想した通り、よく降りました。あの直後に30cm以上は積もってしまってT字路sのライブをキャンセル。溶けたと思ったら今回の第2波である。2回目の方が積もっただろうか。しかも断続的で期間が長い。日曜の晩あたりから降って、未だ雪は残っている。

     元木にすれば経験したことのない大雪なのだけれど、この辺にすればそう珍しいことではなさそうだ。「まだまだですよ」という人もいたりするくらい。そんなわけだから、幹線道路なんかは除雪されていたり自然に溶けていたり、ちょっと奥まったあたりの道路でも昼間になると溶けたりはするので、大きな混乱はないよう。

     ただし、うちは若干山手なので少々雪かきは面倒。いざという時に車で出れないと困るので、これは必須かなあと思っている。それからやっかいなのは、溶け始めた雪が朝方に凍ってしまうこと。特にうちから国道へ出るまではほとんどが坂道なので、車だろうが歩きだろうが滑ってしまうこと間違いなし。今朝もうちのすぐ下のT字路で、軽のワゴンが電柱にお尻をぶつけてリアガラスが木っ端微塵に。

     そんなわけなので、今日予定していたFishing Safariの撮影はキャンセル。明日も候補日なんだけれど、ちょっと躊躇しているところ。今週末まではまだまだ降りそうで、早朝に出発する必要がある撮影は、二輪駆動のFRでは少々辛いし、ましてやこういう道路状況に不慣れな元木には若干不安がないでもないから。一台として四駆のない我が家は、いよいよその必要に迫られつつある。

     そんな雪にも子どもはいたって元気。片道四、五十分はかかる通学もいつもより楽しげである。うちの息子は今回の雪で初めてのカマクラも体験した。

     いずれにしろ災害クラス級の積雪ではなく、多少の不自由はあるにしろ、ここにしてみれば風物詩程度と思うしかない。そこそこ面倒なこともありはするけれど、今のところここでの暮らしを存分に楽しんでいるので、どうかご心配なく。

     そうそう、Fishing Safariと言うと、1月編を公開したのでまだの人はぜひどうぞ。

     レゲエの話をしといてなんなのですが、映像にもある通り今年は「ロックにいこう」と、抱負みたいなことを唐突に考えた。ことわっておくけれど、「ロックな八百屋もいればフォークなロッカーもいる」と中島らもも言うように、ロックなレゲエもあれば、ロックなジャズもロックなクラシックもあるのである。と同時にフォークなパンクもあったりする。そういうこと。

    「Every Little Thing Gonna Be Alright」への2件のフィードバック

    1. 近江 健一 より:

       冬を満喫されてますね。高知住みの自分には縁遠い話かもしれませんが レジャーのみでしか経験の無い 人間からすると羨ましく思う反面 雪かきや屋根からの雪下ろしは 想像を絶するものだと思います。
      体調管理等 ご自愛下さい。

    2. Masami Motoki より:

      ちょっとしんどいけどいい運動ですよ。屋根の雪下ろしは今のところ必要なく助かっています。

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