Tsunami Times

  • マイルストーン

     さっき気づいたけれど、8/21はTsunami LuresのFire Anniversaryである。あの工房の火事から数えてちょうど15年になる。当時のことはあまり思い出したくはないのだけれど、それでも忘れるわけにはいかない。あれはブランドにとっても個人的にもある種のターニングポイントだったから。ま、忘れようったって忘れられないけど。

     特に思い入れがあって大切に保管しているというわけでもないのだけれど、だからと言ってやっぱり捨てることも出来ないでいるその時焼け焦げたルアーブランクが冒頭の写真。何年か前のこの日に撮ったもの。これを見ると、生々しくあの災厄が脳裏によみがえるし、あの後長く体に染み付いて離れなかった焦げ臭ささえも鼻を突くようだ。

     今は亡き親父があの時言った「試練」という言葉を今も思い出す。あれは一つの転機であったことは確かで、二度と起こしたくはない災厄ではあるものの、あれがなければあるいは今の俺はなかっただろうし、今の津波ルアーズもなかったのかもしれない。Tsunami Luresのマイルストーンとしては、これほど相応しいものもないのかなあと焼け焦げたルアーブランクの写真を見ながら思う。

     知ってか知らずか、そんな日にデンさんからSlapphappy BeaverのTobacco Sunburstでの投稿。Sun Burstですから、つまりは太陽爆発ということで、なんだか火事と無縁ではないと思うのは、まあこじつけです。

     それにしても今日はやけに胃が痛い。先日の定期内視鏡検査では胃の様子は去年と大して変わらずだったというのにね。やっぱり今日という日は厄日ではある。今日という日の周辺には良いことも悪いことも起こるのだ。

     例えば数年前にはロクマルを釣ったり。

     決してこの日を狙ったわけではないのだけれど、今年はTULALAとのコラボレーションAcorde 66のご予約開始である。このプロジェクトだって世間的にはどうだかわからないものの、うちにとっては結構なセンセーションなのだ。

    Cuervo Acorde 66

    クエルボ・シリーズ アコルデ66

    Carbon Casting Rod

    6.6 ft. [213 cm] 151.5g

    R grip (リールシートのセンターからグリップの下端) : 28 cm

    Closed Dimensions (仕舞寸法) : 88.5 cm

    Fast ~ Medium Fast Taper 

    Lure Weight: 1/2oz~2oz

    with Pouch

    ※フェルール仕様ではありません。

    Price ¥49,800 (+ Tax)

    Release in Sep. 2021

     トップウォーターロッドの概念に変化とアクセントをもたらすべく、TULALAとTsunami Luresがお贈りするシリーズの第二弾はアコルデ66です。

     66というレングスは同シリーズの70を除けば、従来のトップウォーターロッドにおいては最長クラス。ただし、ブランク長はTsunami Lures標準の6ftロッドと大差なく、グリップ部も70ほど長くないので、既存ファンにもより馴染みやすいでしょう。また、70が持つティップ部が絶妙にベンドして弾道を抑えつつ距離を出すという特性をしっかり踏襲することで「曲げて飛ばす」トップウォーターに必須のキャストフィールも実現しています。

     テーパーはファスト~ミディアムファスト。1ozくらいをセンターに、1/2oz~2oz強くらいまでキャストが可能です。ティップの柔軟さを強靭なバットがカバーして飛ばすため、少々重いプラグでも楽々、かといって軽いプラグでも不自由さを感じさせません。

     操作系はもちろん、70より少し短いが故に70が若干苦手とする曳きモノ(例えばライブリーやノイジー)をもカバー。その際、その柔軟なティップがリトリーブ中のカウンターバイトが弾かれてしまうことを防ぎます。

     Tsunami Lures標準の7~8個より格段に多い12個にも及ぶそのガイドシステムは、ブランクの特性を最大限に生かし、風の影響を受け流し、バックラッシュさえも軽減。ちなみにアコルデの場合、リアガイドに通常のTULALAロッドよりも大きなものが取り付けられており、これはラインの出る位置が高いヴィンテージABUや五十鈴系リールに配慮してのこと。

     キャストからアクション、フッキング、そしてファイトに至るまで、従来のトップウォーターロッドを凌ぐ感さえあるその操作性をぜひとも。

    ※シリーズ名のクエルボはスペイン語でカラスの意。オガケンと元木の会話の中で登場したカラフルなカラスがその名の由来。元木が監修するTULALAロッドにはこのシリーズ名が冠せられることになる。ロッドの名称のアコルデは同じくスペイン語で調和や和音のこと。これはつまりは両ブランドの、あるいは自然と釣り人の、あるいは魚とロッドの・・・ありとあらゆるハーモニーを意味する。

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