Tsunami Times

  • ブルース

     今朝はイマジンを聴きそながら事務所へ。例によって少し前に検索して集めておいたジャック・ジョンソンやアブリル・ラヴィーンや・・・なんかがカバーしたのも含めて。ちなみにアブリル・ラヴィーンは名前しか知らなかったけれど、どうやら才気溢れる若い女子らしく、そのせいか彼女のイマジンは俺にはとても新鮮に響いた。

     土曜日の誰もいない摂津ビルヂング(ブライトリバーとうちがシェアしている小さなビルです)に着いたら、おもむろにギターをとる。長いことギターに触れることさえしていなかったのに、この頃また弾きたくなって、と言うか、弾きながら歌ってみたくなって、昨日あたりからちょっとだけ。あたりまえだけれど、しばらく弾いていないとギターだって鳴ってくれないし、指には豆だって出来る始末でこれはもういただけない。

     この二、三日は寝る前に本を読んでいる。これまた久しぶりに。なんでこの人の本を買ったのかまるで思い出せないのだけれど、伊予原 新と言う人の短編集。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了、という学歴に惹かれたか、それとも大阪出身に親しみを覚えたか。賢い人にはどうも弱いから。

     そんな学歴をお持ちの著者からどうしてそんな物語が湧くのか知れないが(と書いてふと気づいたら、俺だっていちおう大阪教育大学出身だった)、どうしようもないブルースマンのことを描いた一編がちょっと沁みた。どうしようもないからブルースマンなのか、ブルースマンだからどうしようもないのか、それともその両方か。中島らもは「ロックは音楽ジャンルではなくて精神のありようである」というようなことを言ったけれど、ブルースは生き方、あるいは人生そのものではある。

     俺はそのブルースマンほど破天荒ではないし、そのブルースマンみたいに知る人ぞ知る有名なギタリストではなかったけれど、ま、どうしても自分を重ねてしまう。それに、普通の家族からひとりはみ出してしまう(トンビが鷹を生む的に賢い長男)その甥っ子、その叔父とその兄に比べたらあまりに普通過ぎて面白味のないもうひとりの甥っ子、その二人にも。それがおそらくは著者の狙い。

     常々自分の中途半端さを呪う俺にはまさにそのことを再確認して泣けると同時に、おかしなもので救われた。人生はブルース。

     5歳になるうちの息子はよく歌う。上手だとはお世辞にも言えないのにどうしてそんなに歌うのか。ふと気づいたけれど、それは俺の息子だからでしょう、たぶん。

     さて、NBNF Tがそろそろ入荷します。在庫も少しあるので買い忘れた方はぜひ。

     さてさて、好評だったDINEXのFishing CorpsヴァージョンはそろそろSoldとなってしまうけれど、同じモチーフのTシャツを企画中。もう少々お待ちを。ネックゲーターは最終サンプルが上がる。去年から企画して、サンプルもこれが3rdサンプルとなかなかの苦労を強いられたものの、とても良いものが出来ました。

     3月あたりには出したくて準備していたFishboneロッドハンドルは、ようやくぼちぼちパーツが上がりつつある。今回はいくらか安く出来ないかとあがいてはみたもののやっぱり無理でした。従来並みのお値段です。

     諸々お楽しみに。

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