Tsunami Times

  • 地球は回る

     先日検査に行って来たところ、医師によると肺は順調に回復しているとのことだった。抗生剤は続けなくてはならないものの、ひとまずはほっと一安心。本調子とはいかないまでも、調子悪くてあたりまえの今日この頃のこと、ほとんど通常営業に戻ったと言ってもいいのかなあと。入院前から進めていた仕事に加えて、自ずと進んでしまっているそれにまつわる仕事が、待ったなしってこともあるのだけれど、周りから言われる「無理しないよう」ってことを肝に銘じつつ、目の前の仕事を着実にこなすほかはない。

     中旬には西日本釣り博で九州出張もある。これ用に先日来いくらかルアーも仕込んでいるところ。北九州市で3/18〜19にあるこのイベントに近郊の皆さんはどうぞいらっしゃいませ。

     予告通りSonicmasterも進む。うちの工房でジョニー吉井が塗ったサイドカップ、ハシモトくんが文句言いつつ、しかし丁寧に仕上げてくれたキャスコン、これまでと違うルートで段取りにいろいろと手間取ったりトラブルもあったハンドルプレートとドラグプレート・・・はなんとか五十鈴工業に出荷済み。ギターパーツ屋さんで特注のパーミングガードにイッサンブギによる巾着袋(今回はなんと革製?!)は入荷済み、エンブレムももうすぐ入荷、サムレストはこれまたいろいろと紆余曲折あった末に発注済み。着々と、と言うか、今回もよたよたとあまりにどんくさくなんとか歩みを進めているのである。

     長々とリリースをおこたるグリップについても、リールが出るならばなんとかしないといけないと、手間とコストを最小限に(とは言え、いざやるとなるとどうしても凝ってしまったり・・・)抑えたウッドのストレートグリップを画策しているところ。

     画像は新しいリールシェル(価格未定)。ここ最近工房を得て活性化しているイッサンブギの手による。HHデザイン(吹田の工房)によるもの、それからDENクラフツによるもの、どっちとも違うものが出来上がった。それぞれこちらからいくらか要望を出しているとは言え、作家が違うというとこうも違うものかと感心しきり。どれも甲乙つけ難い。今回のヴァージョンはレザーの二色づかい、グリップに沿う微妙なカーブのカット、クラッチレバーの穴など随所にイッサンブギの工夫が光る。TNML Fishのピスネームもいい。

     ちなみにこのピスネームは今後いろんなものに流用されることになってます。

     こちらはパイソン使いのSPヴァージョン。各一個しかありません。お値段もそれなりなので、もしも売れなかったら元木が使います。

     もちろん遅れに遅れているハンドドロウンカラベラにフォトグランプリの各賞品も決して忘れてはおりません。最終便のコーティングが上がり、昨日からリグ組をしていて今日中には上げるつもり。本当に大変大変お待たせ。

     そんなこんなで退院以来慌ただしい元木の元に届いたのはマニア谷口の初バスの知らせ。彼に限らず、今年はどうやらみんなスタートが遅め。彼に関してはそうは心配していなかったのだけれど、それでも少々気になりつつはあったところにそれは届いた。それにしても先日ここに書いて話題にしたばかりのくじらフェJで50upの初バスとは、やっぱり劇的ではある。

     魚とプラグと彼の写真に加えて、こうして使い込まれたタックルを見ると、それはもう励みになる。特にリールは初代のMM-4600で、写真からはそれをオリジナルのまんま大切に、しかし酷使している様子が伺えてこれはもう涙もの。

     本日事務所で流すのはエラ・フィッツジェラルドのサンシャイン・オブ・ユア・ラブ。この人がこのアルバムのタイトル曲をカバーしているなんてまるで知らなんだ。意外。クラプトンのあのギターリフをホーンズで演ってしまう手法にホーンズ好きの元木はまずやられてしまう。もちろんその後に続く彼女のソウルフル極まりない歌唱にも。そう、全編ジャズというよりはソウル。聴いていて嬉しくなってしまうこのアルバムは、1969年、彼女が51歳のパフォーマンスだそう。

     こうして日常の些細なことに活力をもらってマイナスをどうにかこうにか清算し、俺は生かされているのだなあと、なんだか少し感心した、しかし胃の調子が優れない本日。それでも地球は回る。

     

    「地球は回る」への2件のフィードバック

    1. グランデ小川 より:

      立ち止まったと思う時に、はたと気付くあの感傷的にも似た感情は感じている世界が広い程にギャップを感じて感慨深い思いをするんでしょうかね。時季的にも個人的にもMIDに響くタイトルですw

      止まる事が無くとも回る方向に理想を持つのは悪い事では無いと思いますので、どうか御無理せずに居て下さいませ。なんてくどい台詞を吐く事を許して下さい。

      いやしかし流石兄貴ですな!立派な初物拝ませて貰うとウズウズしてきますねw

      グリップやSonicmasterのリリースも楽しみでソワソワ。いやはや春ですな(^-^)

      1. Masami Motoki より:

        相変わらず詩的ですね、部長。ちょいとわけがわからん気味やけど。ま、しかし、お心遣いありがとう。

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