Tsunami Times

  • おしゃれなカラスと240

     トップウォーター一年目のMNM君より、「ちょっと購入のペースを抑えようと、Slapphappyは見送ろうと思ったんですが・・・」とのメール。「でもダメでしたね。SCLのカラー、抜群とちゃいますか。やっぱり無くなるの嫌やったので」だそうで、Augustをポチる勢いでSlapphappyも一緒にご購入。

     こういうパターンは大歓迎、そして大変嬉しいこと。このSCLは配色をイメージ通りにするのにはとても苦労していて、それだけに気に入ってもいるのだけれど、実は不人気だったから余計に。それを抜群と思っていただける人がいるのはちょっとした励みで、不人気で消えていくカラーもたくさんある中、おかげでこのSCLは少なくとも一回で消えてしまう可能性はなくなったのかなと思う。プラグによっては似合う似合わないがあるので、毎回登場するというわけにはいかないにしても。
     

     そのSlapphappyはSCLも含めて在庫あり。遅ればせながら動画もUPしているのでぜひご覧あれ。見ればこれが相当にノイジーであることもわかっていただけるはず。

     さて、MNM君のAugustのオーダーはNC。「これも迷いなく好き」とのこと。さらには「モチーフは何ですか?」との質問。
     
     NC=Neat Crowはおしゃれなカラスです。元々はカラスがモチーフだったものの描くうちに変わっていき、カラーリングを施したらかけ離れたものになってしまった。そんなわけでネーミングの時に思いついたワードが「派手なカラス」で、転じて「おしゃれなカラス」と。なんとなくAugustには鳥モチーフを入れたくて、プラグの形状から思いついたのがこれだった。
     
     テンプレート以外の着色部分なんかはあまりに適当で、きっちりした性格で几帳面な塗り方をするうちの塗り手のジョニー吉井に「芸術家の考えることはわからん」と言わしめた作品でもある。芸術家というほど大そうなもんでもないとは思うのだけれど。ま、それにしてもとにかく気に入っています。
     
     Augustのご予約はいよいよ2/28(日)まで。出荷は来週水曜の予定です。
     

     そうそう、実はTULALAとのコラボロッドのシリーズ名が「Cuervo」で、これはつまりスペイン語の「カラス」。オガケン曰く「カラスって実はあの黒の中には色がいっぱいある」で、これは普通あまり理解されないらしいのだけれど、俺にはなんとなくわかる。あれは時折光の加減によっては派手に見えることがあるから。「派手なカラス」はそんな彼との会話の中にそもそもあったキーワードでもある。だから「Cuervo」のロゴマークは冠部分が3色に塗り分けられているのです。

     その「Cuervo」はいよいよ近いうちに公式の発表がある模様。

     MNM君で思い出したのだけれど、最近愛車240にちょっと不具合があった。

     ある日のこと、息子を保育園に送る途中、焦げ臭いなあと思っていたらダッシュボードから煙。長年、新しくない車に乗っていると、こういうことはままあって、最初は慌てたのだけれど、そう大したことはないのが今までのパターンだから、少しは動揺したものの、停止した上にどうも最近おかしいと感じていたヒーターのファンを切って様子を見た。すると煙も臭いもおさまったので、そのまま息子を保育園へ。後日修理に出した。

     案の定、ヒーターのブロワーのモーターが焼けていて、その周辺も合わせて修理したという顛末でした。ディーラーも、ここは今まで触っていないところなので仕方ないですねと慣れたものである。修理は上がったものの、4度目の車検も近いのでそのまんま預けてある。今は代車生活。

     こんな具合だから240なんかのこういう旧い車には、乗ってみたいという気持ちに反して、手(=お金)がかかるかもしれないという不安はつきものだろうと思う。でも240にはそれを乗り越える魅力がある。だからこういことがあっても俺なんかは一向に懲りない。

     旧い車を買った人は、ほんとうに気に入った道具と一緒に暮らしていくという楽しさを手に入れる。ただし、こうしてちょっとしたリスクを引き受けることにもなるということ。

     しかしそれは新しい日本車を買った人も同じこと。メカニカルな安心を得る一方で退屈な気分も味わう。それに度重なるモデルチェンジの恐怖に晒される。燃料費の節約を手に入れると同時に、技術の更なる進化に目を光らせなくてはならなくなる。そして3年で買い換える。

     どうせ同じことならば、思い切って気に入った車に乗る方を選びたい。車を単に移動するための道具と考えてしまうと、最新式のものがいちばんいいということになるのかもしれないけれど、たとえばノンビリ気分良く移動したいと思うなら、240は相当いい線であると、本当にそう思う。

     以上、コピーして保存してある、うちの240のディーラー吉見自動車の加藤さんの文章から抜粋、そして独自解釈でした。「使い捨てじゃない車に乗りましょう」とは同じく加藤さんの言葉。そうあるべきだ。

     しかし、このところ市場に240の数は減っていて、値段も高騰しているのだそう。最終モデルからはもう30年近く経っていることもあるのだけれど、240は乗り始めるとなかなか売らない人が多いというのもその原因かなあ。

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