Tsunami Times

  • 釣れようが釣れまいが

     5月にT字路sのライブに赴いた際に、6月に少し時間が取れると言っていたしのちゃん。6月に入って予告通りいくつか一緒に釣りに行ける日程をもらった中に、カメラマンの空き日と奇跡的に重なった日があった。マンネリに陥りつつある(とは言うものの、ラディカルかつ美しきマンネリズムは当チャンネルには必要不可欠ではある)Fishing Safariにアクセントをもたらすであろう彼との撮影はいいアイデア。ただし、普段使っているジョンボートは乗船定員が2名なので、撮影するにはサポート艇が必要。時折うちのサポートをしてくれる神岡に聞いたところ、これまた奇跡的に空いているというので撮影決行となったのでした。

     かくして初夏の琵琶湖内湖を舞台に、丸一日の撮影が敢行される。まあ、当然予想できた展開ではあったのだけれど、図らずも“釣り”という名の対談(もしくは雑談)となった。 それにしても、トークからあぶり出されるTsunami Luresのスタンスはもちろん、しのちゃんの音楽面とは異なる普段メディアでは見られないアナザーサイドを垣間見ることができる、(ごく一部の人には)興味深い内容になったのではないかと思っている。

     意外にも結構な分量となってしまったトークだったから、カットにカットを重ねてもこれがかなりの長尺。それでもこれ以上は削るに忍びなく、前半と後半に分けてお贈りすることにした。これが撮影される本人=元木が編集するひとつのデメリットなのかもしれない。思い切ってカットしたつもりでも、あくまで客観的に編集をするのとは違うだろうから。実を言うと、後編は未だ編集中。 

     ちなみに流石にメジャーともなると著作権関係は慎重にならざるを得ず、もちろんそこはエピックに断ってクリアした上で楽曲を使用しました。

     最近特に思うのは、毎年のように上がってくる彼らの楽曲のクオリティの高さのこと。曲を作っているとわかるけれど、あんなに次々と作れるものでは決してない。歌詞におけるたえちゃんの人間讃歌は止まるところを知らないし、鼻歌から生み出されるらしいメロディにしたって、なんだかますますツボを押さえたものにこなれてきている感がある。曲と言い、歌詞と言い、まさにそれは才能の塊。メジャーという後ろ盾を得て、佐橋氏のプロデュースも味方に、さらに飛躍必至の彼らだ。

     撮影にはこのところの制作秘話みたいなものも当然飛び出したのだけれど、そこらあたりは他のメディアでも取り上げられることもあるだろうし、今回はカットしてしまった。もちろんしのちゃんと元木の間でしか出てこないであろうコアな音楽の話もあって、それはそれでもったいないとも思うけれど。そこはもしもやる気になったら、番外編として紹介することもあるのかも。

     さて、収録の6月も相当暑かったけれど、7月に入っていよいよ夏本番である。うちの子どもも今日から夏休みに突入だ。昨夜はクラス(と言っても、うちの小学校は1学年につき1クラスで、20人ほどしかいないのだけれど)の仲の良い友だちたちとその親御さんたちと近所で虫取り。1時間余りで大量のカブトムシを捕獲。

     ただ、この頃は周辺の野生動物も活発で、それに留意しなくてはならず、それが少々難儀ではある。鹿や猿ならまだいいけれど、熊となるとね。春以降、目撃情報がちょいちょいあるこのあたりだから、ついに大津市が罠を設置した。捕まえたら処分するのではなく、これを山奥に連れて行って放すのだとか。

     熊が住宅街に出ると言うと、一大事のような報道があるし、ものすごく心配してくれる人もいる。未だ誰も襲われていないという幸運がそうさせているとは思うのだけれど、ここでは良くも悪くもそれが平常と言えば平常。当たり前だけれど、それでも心配事は心配事で、警戒することが日常ということではある。ここではなくてもう少しだけ山奥に帰ってもらうことが出来るなら、それが一番かな。

     「放つ」というとブラックバスだけれど、これの「リリース禁止」に異議を唱える参議院議員の候補者がいて、それはなかなか踏み込んだ意見で、そういうことを言い出す候補者が出て来たことは前進だと捉えたい。ちなみにこの人、ブラックバスの完全駆除には反対との意見。移入から100年経った今、ブラックバスとの共存を考え、釣り人やブラックバスを生業としている人の意見も政治に反映するべしとうたっている。

     だから俺はどうせ投票するなら、この人、村山しょうえいという人を比例候補に推そうと思っている。この人が通れば、我々バサーの影響力が示されるのではないかと。これだけのことで果たして国政を任せていいのか?という疑問も聞こえるが、じゃあいったいどういう人ならいいのか?こういう人にこそ任せて、国政に我々の意見を聞く耳を持ってもらうしかないのではないでしょうか。

     ただし、この人は、環境省の「特定外来生物オオクチバス等に係る防除の指針」見直しに「ブラックバス釣り禁止」なんていう無茶苦茶な提案をした嘉田由紀子参議院議員 と同じく日本維新の会なので、注視は必要かもしれない。だからあくまで維新は推さないけれど、この人は推すというスタンス。

     さて、先日はまたしてもラッキーな魚をキャッチすることに成功。春のFishing Safariで釣ったのと見紛うような、55cm / 6lbをSlapphappy Beaverで。こいつは水面へと張り出した木の下流側を通すと、無音でパクっとくわえた。ビーバーにはよくあるバイト。その後、何度か竿を絞り込んで、この日の相方20th西山の構えるネットに割と素直に滑り込んだのだった。

     次のリリースはそのSlapphappy Beaver。4年振りでもう5度目のリリース。今回のFishing Safariのトークの中にも登場するように、しのちゃんも実はこれのフリークなんである。「釣れる」ということがコアなファンから支持されるひとつの理由ではあるのだけれど、トップウォーター然としたその佇まいと、うちらしい意匠があればこその人気だと思っている。

     今週の釣行では、建具屋マサト君がプロトのTatsumaki Arrowで45upをキャッチ。太い流れの中から目の覚めるような勢いで飛び出したこの魚は、このプラグのリリースをほとんど決定づけた。春先に琵琶湖で57cm / 3kgの魚をこのプラグでキャッチしたとは言うものの、その後が続かず、少々躊躇していた矢先の出来事。

     あんなに釣れて、そして隆盛を誇ったMighty Arrowだったのに、この頃はそれを知る人も少なくなってしまって、元木自身寂しい思いをしているところ、多少なりともその復権が出来ないものかと作ったのが、このTatsumaki Arrowである。そういう願いはもちろん、思えばそもそも元木のトップウォータープラグに対する魂が最初にMighty Arrowを作った頃からこもっているプラグではある。

     Slapphappy Beaverにしろ、Mighty ArrowあるいはTatsumaki Arrowにしろ、たかがルアーに魂がこもっているなんて言えること自体、いやはやブラックバス釣りは楽しいのである。こんなに楽しいブラックバスフィッシングを我々から取り上げるのだけはどうかやめて欲しい、ほんとにほんとにそう思う。釣れようが釣れまいが、こうしてこの釣りに向かうことがどれだけ我々の心の糧になっていることか。

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