Tsunami Times
容れ物
容れ物は大事だと思うんだけれど、違うだろうか。
例えばルアーの箱。高けりゃいいってもんでもないが、これが洒落ていると思っているから、値段が高騰している昨今も特に迷いなく化粧箱を使う。別にチープでもいいけれど、デザインされたものはそれなりにデザインされた容れ物に入っているべきだと思うのだ。
家だってそうでしょ。良い容れ物には良い魂が宿る。その逆も真なり。
車も容れ物だ。自分が愛する車で移動することの楽しさは、そうでない車で移動することの100倍気持ちが良い。ちなみに愛車の240は、少し前やたらと機嫌が悪く、ディーラーとの往復を繰り返したものの、この頃は落ち着きを取り戻している。考えてみると、こんなに愛着のわく車なんてそうはないと思う。それでももう10年以上乗っているから、乗り換えのタイミングはいずれやってくるんだろうという予感は常にないではなく、そう思うとなおさら愛おしい。愛車とはそういうものでなければならない。
話は逸れたけれど、箱と言えば、先日リリースのPlugger’s Carrying Boxがまたも好評。注意深く調色された色合いが今回もかなりいい。ヴィンテージのボックスももちろんいいのだけれど、現行のタックルボックスなら、ベストチョイスだと思っている。
容れ物とは中身に対してのいわば外身である。中身が大事と言うけれど、良かれ悪しかれ外身は中身を現す、あるいは外見は中身の一番外側であると言うのも真理ではないのかなあ。
ウェアだって容れ物。中身を現すものだ。洒落ているのかどうか、そこはかなり大切だと思う。トップウォータープラッガーたるべきもの、どうせなら洒落者を目指したい。先日リリースのオリジナルキャップはそういう人にこそ被っていただきたい。既にちょっとした洒落者と思われる人に続々と買っていただいている。
アイウェアもしかり。先日ようやくレーザー加工に目処がついた、SMITHとのコラボレーションサングラスがかなりいい。元木がセレクトしたこれらの品番は、まさにルックス重視で、若干無難なEastbankはまだしも、LineupとSwayは洒落者にしかチョイス出来ないと思う。しかも機能も充実。Plugger’s Viewと同じコンベックス社製のレンズは、明るく、且つ偏光度が高いという相反する性能を持ち、そのうえ対象物に対して自然な見え方を再現する。おすすめ。
あまりに久しぶりのTimes更新なので、同じく先ごろリリースのFishbone Rod Handle / Mint Green Ltd.にも少し触れておこう。これもまた洒落者プラッガー必携と言っておきたい。本家本元のアメリカ製ヴィンテージをも凌駕しそうなほどの、こんなにバタ臭いカラーのグリップをあなたは見たことがあるだろうか?これをタックルに加えられる人のセンスなら、元木は120%信用してしまうでしょう。
明日以降、元木の思い入れたっぷりに出荷予定のSonic Tatsumakiは、久しぶりに塗ったBGがSold Out。今回のBGはスケールを細かめにして、シルバーを薄く吹き、ストライプとブルーを強調。Tsunami Luresがリアルをやると、こうなるっていうのがこのBGで、グリッターのギラギラとか、ベリーのオレンジとかが単純に釣れそうに見えるっていうのはあるのかも。
相変わらずSKLも在庫薄。見た目にインパクトがあってわかりやすいというのはいつの世にも受けがいい。これは骸骨なんだけれど、同じくCFもCVも実は骸骨がモチーフで、こちらはやや分かり難いというのはあると思う。
本当のところは、SKLや同じく分かりやすいBGをきっかけに、Tsunami Luresの深淵に踏み込んで欲しいと言うのは、狙いのひとつだったりもする。
Sonic Tatsumakiでは、このところうちのテスターと化しているmasato君が、琵琶湖で58cm、3,500g(おおよそ8lb)を釣ってくれた。最近になってトップウォーターにのめり込みつつある彼は、このプラグをたいそう気に入ってくれていて、これからも釣果は上がることと思う。
先日、淀川で元木が釣った魚が56cm、2,800g(6lbほど)で、これにてっきりロクマルかと元木も同船していたそのmasato君もだまくらかされたくらいだから、58cm、3,500gは相当デカい。長さもさることながら、その重さがすごいのだ。
いや、しかし、淀川のだってデカかったんだけどね。なんなら去年のロクマルよりデカいんじゃないかと思ったくらい。
この日はSlapphappy Shad Jにバイトが集中。改めてこのルアーの効き目を実感した元木は、考えつつあったビーバーの再リリースよりも、長きに渡って懸案だったそのコスト面諸々の障壁をなんとか乗り越えて、こっちの再リリースを優先しようとにわかに思い始めているところ。
もうひとつ近況。先週末は美山へ、息子を連れて芳垣安洋氏に会いに出かける。この人率いるGrupo Ritmos Del Oesteのライブとワークショップが美山の山奥の宿泊施設(?)田歌舎であると聞いて、そこなら遠くはないし、息子を連れて行くにはいい機会だと考えたから。何年かぶりに見たけれど、やっぱり芳垣さんは別格。旧友でGrupo Ritmos Del Oesteのメンバーのチーチョ西野も活き活きしてた。パッションほとばしる、そして血がたぎる、リズムの嵐に思わず声を上げた、暑い暑い夏の一日だった。結局、車で2時間もかかったのだけれど、行って本当に良かった。
今日はこの辺で。長々と休んでしまったTimesだけれど、復活の狼煙です。
24/08/01