Tsunami Times

  • 嬉しいこと

     僕らは感動を欲している、いつも。そんなことってそうあることじゃないのだけれど、何かの気まぐれでごくたまにそれはやって来る。だからこそ心が揺り動かされる。

     一度そういうことを経験してしまうと、身体中を駆け巡った脳内麻薬の快感を忘れることなんて到底出来ず、いつ来るか分かったものじゃないその感動ってやつをひたすら待つことが出来るようになる。待つと言う表現は適切ではないかもしれない。待つと言うことには苦痛を伴わないでもないから。だってそれはひどく楽しい。時折自嘲気味になることがないわけではないけれど、それさえも。

     個人的見解かもしれないが、ルアービルダーって大して儲かる仕事ではないと最近ことにそう思う。ただ、少しばかりメリットだってないではない。そうした稀有な感動を分けてもらうことが出来てしまうのだ。その傍らにさえ自らがデザインした道具があるのなら、世界中どこからだって。

     今日は冬晴れの九州からの便りに喜ぶ。一人の津波ルアーズ・ユーザーに神様が少し微笑んだ。今年最後と決めた釣行、大坪君は50upを手にすることになった。サイズはともかく1本釣りたいとそう思っていた彼だから、これにはさぞ興奮したと思う。アドレナリン出まくりの表情からもそれは読み取れる。

     そこにあったルアーは津波ルアーズのCosmo DP。ロッドだって、グリップだって、リールだって津波ルアーズで、これは本当に嬉しいこと。

     かと思えば、インスタにはこんな写真が上がった。12年前の俺と撮った写真。隣にいるのはうちのオリジナル・コーチJKを着て、なんだかまだあどけないと言えないでもない表情のマニア谷口、筋金入りのうちのファンである。

     ちょっとした思い出も一緒に綴られていて、これが実に懐かしい。俺でさえ忘れていることを、まるで昨日あったことのように書いてあるそれが妙に嬉しかった。それにこれ以前からずっとうちのユーザーでい続けてくれていることも。

     それにしても、若いね、お互い。

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