Tsunami Times

  • コラボレーションの話し

     先週は二日間丸ごとT字路sしのちゃんと過ごす。その前に彼と釣りをしたのはいつのことだったか、まるで思い出せないので、2年や3年は経っているのではないかと思う。このところT字路sはメジャーデヴューやら何やらで多忙を極め、隙あらば通っていた琵琶湖へも足が遠のいてしまっていたのだ。

     それでもどうにか久しぶりに4日間の休みをもらったしのちゃん、これをフルに活かすべく、まずは七色ダムで旧友と楽しみ、そして琵琶湖の我が家へとやって来て、1日目は当然琵琶湖へ、そして二日目は淀川へと赴いたのでした。それにしても、全ては自分の車での移動ですから、相変わらずタフではある。

     しかし、そんなしのちゃんをもってしても琵琶湖は微笑んではくれなかった。実はこれまでも、しのちゃんとの釣行の戦績は良くはなく、そのジンクスを覆そうと挑んではみるものの、なかなかうまくはいかないのでした。「この厳しさこそ、元木さんと俺とのいつものフィッシングサファリですよね」なんて、自嘲気味のセリフが飛び出すと、何やらそれにさえ懐かしさを覚えた元木である。それでも、それだけに、二人して釣った時の記憶は鮮明だったりはするのだけれど。

     そして挑んだ二日目の淀川も、急な増水と濁りに苦戦。枚方で船を降ろす際には、濁りがひど過ぎて帰ろうかと思ったくらい。上がってみると上流はササ濁り程度で、胸を撫で下ろしはしたものの、増水による水温の低下のせいか、魚からの反応は皆無に近かった。

     元木が釣った奇跡の1本は、強い流れにVivo DPをカチカチとドッグウォークで滑らせて引っ張り出したもの。狙っていたとは言え、思い通りにもんどり打って飛び出したあまりに太い魚に、元木も、そしてしのちゃんも不覚にも驚いてしまったのでした。

     それにしても、これが引いたのなんの。「川バス独特のパワフルな引き」なんてことをよく言うけれど、まさにそれと言っていい、トルクのあるファイトで、何度竿をのされたことか。ちなみにこの魚、50cmジャストくらいで重さは5lbあったから、2kg超と、やはり太めかつ引き締まった筋肉質の個体でした。

     しのちゃんにも2バイトほどはあったのだけれど、キャッチには至らず。結果的に俺の方が釣ってしまったものの、彼となら変な遠慮はなしなので、このクオリティフィッシュを見せることが出来たなら御の字と言えば御の字。淀川バスのパワフルさに感心しきりの彼だったし。

     俺自身も楽しみにしていたこのセッションは、こうして終了したのである。

     そうそう、このセッションの前の週には、1日のみしのちゃんが琵琶湖にやって来て、なんとタイミングよく久しぶりのコラボレーションの様子を撮影することが出来ました。それについては近々Fishing Safariで公開予定。お楽しみに。

     コラボレーションと言うと、本日出荷のFrank Sum。言わずと知れたSum Luresとのコラボレーション。去年の初コラボで大好評を得たこの企画でした。好評とは言うものの、これまで一貫して1oz前後から1.5ozと比較的大きなプラグをリリースし続けてきたTsunami Luresなので、従来のファンからは若干冷ややかな目で見られるということもなきにしもあらずだったかも。

     しかし、これが実は元木自身にも目から鱗の発見がいろいろとあったのも事実。中には、Tsunami Luresが気になってはいたものの、その大きさや値段がちょっとした障壁となって手が出せないでいた人たちが、このFrank SumをきっかけにTsunami Luresを買ってくれたりなんてこともあった。トラウトやらチヌなんかのバス以外の魚種にTsunami Luresを使えるということも、購買欲の一端を担っていた節もある。それは嬉しい誤算。

     また、元木自身の釣りにも少なからぬ影響を及ぼしもした。このサイズのプラグを実釣に投入することで、これまで釣れなかった種類の魚が釣れる、と言うことはわかっていたつもりだったのだけれど、思っていた以上の釣果をもたらすということを嫌と言うほど実感させられた。アイから上くらいをちょこんと水面に出し、45度ほどの角度で浮く、70mmというTsunami Luresにはないタイプのペンシルベイトは、移動距離の短いピンスポットアクションにも、ドッグウォークによって広範囲を探るにも重宝する。しかし、なんと言っても、7cm、11.6gとこれまたTsunami Luresのラインナップにはないそのサイズが、驚きの釣果をもたらす最大の要因。

     サイズということの重要性をFrank Sumに教わることがなければ、Sunny 90は生まれなかったかもしれない。実を言うと、Sunny 90ばかりか、只今Sunny 75に取りかかろうとしているところ。

     7cmという大きさながら、11.6gと1/2oz近い重さがあると言うところも肝と言えば肝で、これがTsunami Luresのタックルでもキャスト&アクションが可能ということも使ってみて判明。専用のタックルを用意しなくとも意外に使えてしまうのは発見だった。若干のこつはいるのだけれど、そこはそれ、腕の見せ所ではある。

     何せ、これをラインナップに加えることで釣りの幅は格段に広がる。従来は釣れなかった魚が、Frank Sumによって釣れるという実感は使ってみるとわかります。魚のサイズが選べないという意見は否定しないけれど、案外デカいのも連れて来てくれるというのは実体験による。

     カラーは今年も3種。Tsunami Luresファンにはお馴染みのカラーパターンです。

     Matte Clear Skullは、好評だった前回のSkullのベースをクリアにしたもの。フィニッシュをマットにすることで、ミステリアスな雰囲気を強調。プラスチックならではのクリアは外せないバリエーション。

     Wood Panel Gold Topは、その名の通り木目をサイドに生かしたパターンで、Sum Lures Jr.(社長)のアイデアでこれをナチュラル・ウッド・プリントによって再現。

     Old Snapper Creamは、実は元木がメキシコに行った際にサンプリングしたレストランの看板に着想を得たもの。これに波柄を合わせるなど、ミクスチャーによってユニークなパターンになっているかと思います。

     いずれもTsunami Luresならではの、他では決して見ることの出来ないカラーリングです。

     参考までに、元木の場合は、デフォルトのトレブルフックをスプリットリングごと外し、#2、#3あたりのWフックに付け替えて使用。もちろんスナッグレス性能はサーフェイスリグとまではいかないけれど、こうすることで、うちのデフォルトのWフック仕様とほぼ同じ感覚で扱える。ちなみにフックはamazonでも売ってます。ただし、フックポイントはチェックしてみて、甘いようなら研いだ上でご使用を。

     Frank Sumは本日出荷です。Tsunami Luresヴァージョンは当オンラインストアでも本日18:00よりご購入受付開始です。(Go-Fishヴァージョン、Stock Luresヴァージョン、 Sum Luresレギュラーヴァージョンは各オンラインストアもしくは全国の釣具店にて)

     そしてそしてこっちのコラボレーションもそろそろ出荷。最初はダメ元でボックスの老舗リングスターさんに持ちかけてみたこの企画だったのだけれど、快くしかも真摯に受け止めていただいて遂に実現。なんとこれがもう6度目です。ミニマムロットは良心的だとは言え、小さなメーカーにはとても小さいとは言えず、実は毎回ドキドキしつつリリースしているのは知られざる事実かも。

     それにしても今回のカラーも自信あり。古いタッパーウェアのカラーをサンプリングしたピスタチオグリーンは、まさにありそうでなかったレトロモダンを体現。カラーに関しては、こんなカラーリングのボックスがあればいいなあを形にしているだけで、選考自体にはそう苦労はないのだけれど、実際にこれをモノにするとなると、その色合わせはこれがなかなか難しい。しかし、この作業におけるリングスターの技術は特筆すべきだと思う。今回に至ってはたった1回のサンプルでピッタリと合わせていただいた。蓋部分の同じくオリジナルカラーのモルディクリアと合わせて、絶妙な色合いです。

     我々のお眼鏡に叶う洒落たボックスはヴィンテージ以外は稀。しかしこのこのPlugger’s Carrying Boxならフィールドに携えても、アジトにさりげなく置いても、なんの違和感もないどころか、燻銀のような輝きをさえ放つはず。ぜひどうぞ。

     ところで、このところどうも異音がして気になっていた愛車、先週のしのちゃんとのセッション後、春の車検以来の入庫です。異音の元はベルトとプーリーで、それを治すついでにタイミングベルトにウォーターポンプ交換とのディーラーの話し。修理代もそこそこなので、もちろん痛いには違いないのだけれど、辛いのは釣りに行けないこと。いい時期だから余計ですね。誰か釣りに連れてってくれないだろうか。

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