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  • 亀山のビーバー

    20/11/18 松澤 / Slapphappy Beaver

    昨日、亀山ダムにてファーストウッドスケールフィッシュを釣り上げることがで
    きました。しかも亀山としては大きな魚、興奮と感動のあまり膝が震えて身体が思うように動かず、撮影に苦労してしまいました。

    ウッドスケールでの計測&撮影の儀式を行うことができ、かつてない満足感に包まれています。

    そして、スラップハッピービーバーのスラッガーぶりには改めて心底驚いた次第でした。

    ありがとうございました。

    詳しいご報告は以下のとおりです。

    昨日は、なんとお店をスタッフに任せ私だけ休んで釣りに行くという、以前の自分であれば絶対にあり得ないことをしてみたのでした。今週は定休日である月曜日が家内のバースデイであったため、さすがに釣りを自粛したのです。なにしろ5月くらいから週1回の定休日はほぼすべて釣り釣り釣り、休みであっても早朝から夜まで家には全くおりません。

    しかし、11月半ばだというのに安定して暖かい日が続くこの数日を逃すことなど今の私にはできません。ウッドスケールの儀は、夢にまで出てくるのです。そこで、右腕として働いてくれているスタッフにも私と交代で後日休みを与えるなど様々な根回しと段取りを行い、またメール等スマートフォンでできる仕事は湖上で行えば良いとして、長らくのタブーを破り営業日の釣りを決行したのでした。

    それというのも、数週間前の篠田さんとの釣り帰りの車中での彼との会話が発端となっているのです。「自分は釣りを含め自分の都合で仕事は絶対に休まない、それをしたら自分のところのような小舟の如き店なんかすぐに潰れてしまう気がする」という私に対し彼は、「本当に好きなことをして得たエネルギーは純粋で強力であるから、それを燃料として仕事をすることで趣味と仕事は一つになりより良い相乗効果を得ることができるはず、だから松澤さんはたまには仕事を休んで釣りをしてもいいんじゃないですか、いや、たまにはそうしたほうが良いと思う」という趣旨のことを言うのでした。

    その時期は折しもビーバーで大物を釣り、そしてSUKIYAKIを入手して脳内に革命が起こっている頃であったため、「それも良いのかもしれない、生存への恐怖から自分で作った迷信にとらわれているだけなのかもしれないな」、とあっさり思えたのでした。

    元より篠田さんの釣りと音楽の自然な連携とそこに生まれる独自のライフスタイルには感心していましたが、それは自分とは異なるスタイルであると思うともなく思っていたのでした。しかしそのとき、仕事と音楽が連携・融合した生き方というものを元木さんとその釣り具からも感じ、「待てよ、これはもしかしたら自分にもあり得るんじゃないだろうか」となったのです。

    そして、その少し後に拝読した元木さんの文章にありました「音楽とはいつもそこにあるものなんだ」という一撃が、心に追い打ちをかけました。趣味も仕事もその他の物事もすべては一つであり、またすべては意思の力次第であるという当たり前のことを、自分は長らく忘れていたことに気付いたのでした。

    慎重であることは個性であり悪くはないけれど、不自然なリミッターは心と物事のスケールを委縮させてしまう。もう少しくらいは、ダイナミックでも良い。陽気なことが不真面目、みたいな日本人的勘違いはそもそも嫌いなんだから、と。

    そんな流れでいよいよ仕事を休み釣りに行くことになるのですが、やってみると不安も罪悪感も全く感じられず楽しいばかりであり、自分の心の変化に驚くばかりでした。

    そして当日の亀山ダム、朝から良い雰囲気でありつつやはり魚は鯉以外全く見えないといういつもの状況でした。ウッドスケールを目の前に置き、そこに魚が置かれた光景をイメージしながらルアーを投げ続けます。

    午前中は大きな倒木を乗り越えようとするスイングゲッコーにワンバイト、もう少し待つことができたのならここで釣れたのかもしれません。その後は何事もなく午後となりましたが、午前中のバイトと18度程度に上昇した水温を信じて投げ続けました。

    あっという間に15時、終了近くとなってきたので、ボート屋さん近くの実績ポイント、通称「ミリメーターズワンド」内の通称「篠田岬」に向かいました。ここでは篠田さんが以前2匹のブラックバスをばらし、後日1匹を釣っているのです。

    岬に向かう途中ルアーをビーバーにチェンジしてリトリーブしていると、その真下にほとんどくっつくようにして小さなバスがルアーとともにこちらへ泳いでくるではありませんか。小さいけど魚が見えた、これは時合いが来たのかもしれない。ビーバーを信じるべしという篠田さんの言葉を思い出しつつ、慎重にボートを進めました。

    到着した篠田岬は午前中よりも落ち葉が薄くなり、ビーバーが引きやすい状況となっていました。数投、しかし反応はなく。そこで一旦岬を通り過ぎ上流をしばらくせめた後、戻りつつ逆方向からアプローチしました。

    4投目くらいでした。岬の横で音もなくルアーは水中に消え、新たに購入したYABUSAMEは真下に絞られABU5500Dが逆回転、最初は何が起こったのかわかりませんでした。頭は真っ白なり、脳が魚がかかったと認識するまでにたぶん5秒くらいかかりました。慎重にやりとりをしてその姿が水面に見え、ある程度大きな魚であることがわかりました。

    ベリーのフックがしっかりとかかっていることを確認、しかしなかなかネットに収まらずしばらく苦戦、抜いてしまおうかとも思いましたが過去のツラい体験が頭をよぎり、がんばって落ち着きなんとかネットに入っていただきました。

    放心、興奮、そして感動。

    身体がしびれたようになり思うように動かず、頭もまたヘンな感じとなり、どうにかやっとその儀式にたどり着きました。

    50cm弱、きれいな目の立派な魚。スケールを濡らし、いよいよそれに乗っていただきました。ウッドスケール上の魚は、本当に神聖なものに見えました。

    撮影を行い、夢にまで見た儀式は無事に終わりました。名残おしくはありましたが、ついしつこく写真をとってしまったので魚に申し訳なく急いでリリース、水中に帰っていく姿に対して自然にお礼の言葉が出ました。それまでの苦労は、そのときすべて消え去りました。

    以上が、昨日の釣行の顛末でした。

    篠田さん、元木さんの影響による心と釣りの変化が、そして津波タックルが、私にこの夢のようなファーストウッドスケールフィッシュを釣らせてくれました。

    この魚は、自分の以前の釣り方では絶対に釣れなかった魚であり、この現象は現在の自分に対する重要なサインであると感じています。自分の人生の中で最も印象的で重要な魚、今回一連のマジカルな体験とともに一生忘れないものと思います。お二人には、深く深く感謝しています。

    「亀山のビーバー」への1件のフィードバック

    1. Masami Motoki より:

      本当は冒頭のひとかたまり、「詳しいご報告は・・・」の前までが投稿用の文章だったらしいのだけれど、あまりに感動的で嬉しい文章なので、許可をいただきほぼ全文掲載!全文くまなく読む人もそうはいないかもしれないけれど、数少ない読んでくれた人の中には共感する人もきっといるのではないかと思います。元木は「水中に帰っていく姿に対して自然にお礼の言葉が出ました」のくだりで危うく泣きそうになった。

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