Tsunami Times

  • 麗かな春の日の雑多な日常

     知人からのメールの冒頭に「生かされていることに感謝」という文言を発見してハッとする。そう、今日は特別な日だ、と思ったのは昨日のこと。何か書かねばとは思いつつ、雑多な日常(例外的要素もある昨今だけれど)に翻弄されたまんま今日になる。

     あの時もそして阪神大震災の時も、信じられない現実を前になすすべなく、自分の無力を呪って泣いた。でも、自分は自分以上の何者でもなく、あの時いつも以上に意識したのは自分がなすべきこと。

     考えてみれば、15年前の火事の時もそうだった。いろんなものを失って、そしてまっさらに戻って、やがて自分がいったい何をすべきか考えた。無力がやがて活力を生んだ。それがおそらく生かされているということだ。

     打ちのめされそうな現実を突きつけられた時、そこに立ち向かう術は自分にしか出来ないことを探すこと。ばたばたと一日を過ごしつつ、考えあぐねて浮かんだことがそれ。いつも迷いに迷って生きてきた、まず人に先んじることのない俺が一日遅れで導き出した等身大の答えだ。

     そんなわけだから、というわけでもないのだけれど、一昨日はTsunami Lures初釣りの儀に臨む。琵琶湖に行くつもりが風の予報を鑑みて淀川へ。都会を流れるこの川は、多少の風はあるにしろ、麗かな春の陽気だった。花粉症の予防はしっかりしたけれど。

     初釣りの儀は思っていた以上に滞りなく終わる。つまりは何も起こらなかった。ごくごく日常のルーチンワークを終えた気分。ある種の爽やかささえもそこにはあった。

     週末に訪れたのは百年前の洋風建築。本野精吾という建築家が自邸として建てたものだそう。今も木村松本という建築家コンビが現役で事務所として使用する。京都の路地奥に小ぢんまりと、しかしきっぱりと建つこの建物は、なんだか実に瀟洒である。

     しかし百年とはね。しかも洋風とは。ブロック剥き出しのこの工法が当時としては画期的だったのだそう。時を経ても颯爽としたその立ち姿は、建築というものの有り様を考えさせるのだ。感服。

     さて、昨日バタバタと紹介してしまったFishing Corpsのスウェットパーカ3/4スリーブラグランTだった。

     ところでロングシャンクのWフックって美しいと思ったことはないですか?うちのドスカクタスもロングシャンクと言っていいのだけれど、これの起源はマスタッドでしょうか?はたまたイーグルクロウ?とにかくそれを装着するにあたってはバスプラグ、それもトップウォータープラグ以上に似合うものはなく、これがまた美しいのは知っての通り。

     そのロングシャンクのWフックをモチーフにした編み込みニット風ロゴをFishing Corpsのスウェットパーカ3/4スリーブラグランTにはあしらってある。つまりこれは端的にトップウォータープラッギングというものを言い表しているってこと。

     さてさて、お気づきの方もいると思うのだけれど、今回は価格が少々お求めやすくなっております。それはどういうことかと言うと、このところ特にアパレルは当オンラインストアでお買い求めの方が多くなっているから。直販で利益率が上がる分、少しお客様に還元したいと思っているのです。

     今回の場合はプリントが一版(一色一箇所)で、しかも前回に使った既存版であるから、コストが抑えられているということもあります。

     さすがにルアーやタックルはディーラーに依存することも多く、安くすることは難しいけれども、アパレルやグッズなんかは物によって今後こんな風に還元出来たらと考えているところです。

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