Tsunami Times

  • スタンダードをぶっとばせ その3

     マニアくんから恒例のリリース後押し投稿をいただく。Sonic Horn MiniのPFで待ってましたのナイスフィッシュ。心なしか表情も誇らしげだ。こういう人がユーザーとして長くTsunami Luresと付き合っていただいていることは俺にとっても誇らしい。そして感謝しきれない。

     彼によるとSonic Horn Miniはオールシーズン活躍とのこと。これからの季節にもどうぞ。来週リリースです。ご予約は11/1まで。

     ちなみにマニアくんご使用のSonic Horn Miniは、2006年のあの火事の直前にリリースされた1stだと思う。14年選手にしては綺麗ですね。ビーズアイのクリアレッドも映えるPsyche Frog [PF]はこの頃のレギュラーカラーだった。

     1stのレギュラーカラーは上の画像。下のFlower Stripe [FS]とTobacco Sunburst [TSB]が見切れてますが。カラーパターンに関しては目の部分以外のスポットはもちろん、スケールも出来れば使いたくないと思っていた時期で、ヘッドカラーもコピーにならないよう気を使ってた。

     とにかくオリジナリティを意識して、スタンダード的要素を出来るだけ廃したかったのがその理由。この頃が一番強烈にそのことを意識していた時代かもしれない。今でこそそのあたりの自己コンプライアンスは若干甘くなっているのだけれど。

     初期には自作したのを付けていた時代もあったものの、グラスアイを頑なに用いないのも同じところにその源はある。ビーズアイに拘ると言うよりは、グラスアイを使わないことに拘ると言う方が正しいのかも。

     グラスアイはもちろん素晴らしい。あれを付けると一気に生々しい表情が生まれ生命感が宿る。ただグラスアイは誰がなんと言おうとグラスアイなのだ。それは個性に欠けてしまうということ。あくまで安易に用いると、という但書は必要ではあるけれど。だからあれを使うにあたっては相当の覚悟を伴うと思う。個人的には。

     俺は聖人ではないし、完璧であるとはとても言い難く、間違うこともあるけれど、それでもオリジナリティということはずっと意識してきたつもり。とりもなおさずそれはスタンダードをリスペクトすることであり、そして唯一そこに迫る手段だと今も信じている。

     飽きることなく今日もキース・ジャレット。これは東京公演なんだとか。

     こう言う人たちのすごいところは、スタンダードを演ろうが他人の曲を演ろうがあたりまえだけれど徹頭徹尾ユニークであるということ。ジャズにはそういう側面があるというか、そでなければジャズではない。

     ちなみにキースのあの唸り声、俺は嫌いではない。というより、楽器演奏に収まり切らない感情の発露としてむしろ好きである。

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