Tsunami Times

  • コーヒーの容れ物

     事務所に来てコーヒーを淹れつつ、そこにあるパイレックスとファイヤーキングをなんとはなしに眺める。とはいうものの、それがなにがしかのストーリーを持っていたり、それ自体が雰囲気を醸し出しているのでないと、眺めるなんて行為には至らない。

     メキシコへの行き帰りにLAに寄ると、フリマやアンティークモールに行くのが習慣。これらはいく度ちょっとずつ買って帰ったものだ。業者ではないからスーツケースにいくつか入れて持ち帰るのが精一杯。それでもいつの間にかこの数になった。自宅にもいくつかある。

     決して高いのは買わない。例えばファイヤーキングのジェダイなんかは高くて手が出ない。安くて雰囲気のいいものだけを見繕う。手前のコーヒーを入れたパイレックスは柄がお気に入りで、大きさの塩梅もよく、元木の愛用品だ。おそらくどこのアンティークモールへ行っても、これに似たのは6ドルとか7ドルで見つかるはず。

     コーヒーはなんだっていいというわけではないから、もちろん容れ物だってなんでもいいわけはない。高くなくたって構わないけれどそれなりに雰囲気があるべきだと思う。

     さて、昨日からオンラインストアで販売になったスナップカバーなるアイテムの紹介を。

     画像でご覧いただくと、リーダーの先にはオリジナルスナップ「Plugger’s Tear」がついていて、その根元には乳白色のものが被せてある。元木はブライトリバーのラインチューブのチューブを取り除いて、先端の釣鐘状の部分のみをこうして使う。

     これは実はトップガイドの保護になる。ルアーを外して車なんかに載せる際、巻き切ってトップガイドにスナップががつんと当たっても、これがあればトップガイドが傷つくのを防げるわけです。もちろん結び目の保護にも。

     この部分のみをブライトリバーに無理を言って分けてもらった。元木が常々愛用しているので、他にも必要とする人がいるやも知れず、この際販売もしてしまおうというわけで。

     実は以前はこれを量産する大手メーカーがあったのだけれど、作るのをやめてしまったから、ブライトリバーが作ることにしたのだそう。少々お高いけれども、小さなメーカーが国内でミニマムロットで生産するとなるとこれはいたしかたない。むしろ高くても作ってくれることがありがたい。

     黒いのはそれを留めるためのゴム。これがないとずれてしまうので、これも一緒に買っていただけるようにした。昔でいうウキ止めゴムみたいなやつで、これはシンカーストッパー。それを流用してスナップカバーのズレを防止する。

     今日のBGMはアル・グリーン。半ば神格化されたソウルシンガーである。彼が歌うとあら不思議、下世話な恋愛の歌にだって崇高で神聖な何かが宿る、と誰かが言った。その通りだと思う。彼にしか歌えない歌があるのだ。

     何度も聴いているのに気づかないことってあって、例えばアート・リンゼイがアル・グリーンをカバーしていることについこの間気づいた。俺にしてみればアート・リンゼイがアル・グリーンをカバーしていることがあまりに意外だったから、そのせいで発見が遅れたのかもしれない。

     このSimply Beautifulという曲、「ただただ美しい」と歌うこれが実に感動的で素晴らしい。アート・リンゼイが歌うこれにもまたその崇高さは宿っている。ひょっとするとその崇高さがなんなのか彼は知っているのかもしれない。いや、知っているに違いない。

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